2023年度の日本国内の玩具市場規模は1兆193億円。4年連続で売上は伸び、過去最高を記録している。中でも、玩具市場が初めて1兆円を超えた最大の要因は、顕著に躍進しているカードゲーム・トレーディングカードの売上だ。今やその規模は2,774億円となっている。
日本発のカードゲームは今や正式な形で世界に羽ばたいているが、しかし、流通が追いつかなかった時代が当然存在する。その時代の鬼子とでも言うべき存在が、海賊版カードゲーム、いわゆる“パチモン”である。
SF作家・ゲームコレクターの赤野工作氏が発掘・考証を重ねた、その摩訶不思議な歴史を辿る。