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連載
一つのテーマを、連続した企画として発信していく「連載」は、KAI-YOU Premiumの目玉コンテンツの一つです。
単発では伝わりづらい長期的視野を見据えたテーマはもちろん、気になる識者や著名人のロングインタビューや、特定のテーマを掘り下げたレポートやレビューなどを発信していきます。
安倍晋三銃撃事件に端を発した旧統一教会問題──オウム以来、これほど“宗教”が取り沙汰された年はなかった。
そんな2022年に邂逅したのは、かたや、幸福の科学2世信者でラッパーというあらゆる意味で異端のItaq。かたや、男性で現代魔女という異端中の異端である音楽家の小松成彰。2人の対話を通した“音楽とスピリチュアル”
聞き手は、ニートtokyoのインタビュアーとしてお馴染みの山田文大。
Photo by K. Mitch Hodge
日本のポップカルチャーにおいて、漫画の存在は大きい。
多くの映画やアニメーションなどの映像作品の原作という中心的な役割を担い、長年続く出版不況の中でも漫画のメガヒットは続いている。幼い子どもから、大人にまで、あるいは海外にまで届く射程の広さを漫画は持っている。
そして、主に漫画雑誌という連載媒体をほぼ変えないままに、今、ますます漫画は面白くなっている。
神話をベースにして読み解いた画期的な『HUNTER×HUNTER』批評で話題を読んだ気鋭の書き手・岩永亮祐が、現代の漫画、その物語の構造を解き明かす。
この連載を読めば、あの話題作や人気作がなぜ人を惹きつけるのかを理解することができる!
2022年は、ジャマイカ独立60周年に当たる。ジャマイカから広がったレゲエは遠い日本にも辿り着き、ジャパニーズレゲエのパイオニア・MIGHTY CROWNが結成30周年を機にこの夏で活動休止となる。大きな地殻変動を迎えた今こそ、ジャパニーズレゲエは再考される必要がある──
長年日の丸レゲエを追ってきたライターのソロバンタン、大学で文化人類学を研究し著書に『レゲエという実践 ラスタファーライの文化人類学』を持つ神本秀爾が監修する、ジャパニーズレゲエの連載。
Photo by Patrick Superior on Unsplash
メジャーアーティスト、声優、プロゲーマー、音楽作家、小説家、VTuber……歌い手の第一線で活躍している人が、こうした領域にチャレンジする事例は多い。「歌い手=プラットフォームにカバー動画を投稿する人」というかつての認識では、追いつかない状況になってきているように思う。先駆者たちの活躍に憧れ、歌い手を志す若者も多い。歌が伸び、大成すれば、上記のようなさまざまな可能性も拓かれるだろう。一方でその競争は年々激化しており、ままならない現実に悩む人も多いのではないだろうか。
ボーカロイド同様ニコニコ動画で広がり、そして世の中へと浸透していった「歌ってみた」。先駆者たちのキャリア観を聞き、若い活動者たちの将来感が少しでも明るくなるような連載を目指す。
シンガーソングライターにしてアニソン作家、またある時はバンドマンと、様々な活動スタイルを使い分け、独自のクリエイティブを磨き上げる稀代のヒットソングメイカーにしてエンターテイナー・大石昌良。
そして、超新星の如く現れると瞬く間にシーンを席巻し、前回のゲスト・渋谷ハルをして「化け物」と言わしめるほどに眩い輝きを放つまでに至ったバーチャルYouTuber・壱百満天原サロメ。
これまでも溢れんばかりの“ゲーム実況鑑賞”愛を表明してきた大石昌良のアンテナに彼女の存在がひっかかったのはもはや必然。本物のお嬢様を目指す一般人女性との邂逅に、何を見出すのか──
KAI-YOU Premiumが送る、TRPGやマーダーミステリーといったオンラインイベントの、会員限定配信の「感想戦」のアーカイブをお届け。
Photo by Richard Horvath on Unsplash
今、バーチャルシーンで最もヒップホップシーンに近いVTuber・オシャレになりたい!ピーナッツくん。反対にヒップホップからバーチャルに最も近いラッパー・Kamui。
シーンにおける「フィクサー」だと互いに認めあった前編では、二人がコラボした『YC2.5』の制作裏話から、サイバーパンク的世界観への見解、両者が共有する「シティ」という舞台設定、東京という街……と様々な話題について語り合ってもらった。
バーチャルからリアルへ、リアルからバーチャルへと横断する2人と対話は、人生を賭けて表現を行ってきた2人にしか見えない景色そのものとなった。
いまや国内だけでなく世界で放送・配信されている日本のアニメーション。TwitterなどのSNSをはじめ、インターネット上ではアニメの様々な側面が語られている。しかし、その多くは断片的で「なぜそのように語られるのか?」「なぜ話題なのか?」といった背景を、ネット上の盛り上がりから把握するのは難しいと言わざるを得ない。
アニメを取り巻く環境の中から「もっとアニメを深く楽しめる」切り口をピックアップ。アニメジャーナリスト・数土直志が、歴史や背景、国内外での評価の違いなど様々な視点から、アニメを楽しく観るために必要な事象を解説していく。
日本のSF界を支える出版社である早川書房をして「2010年代、世界で最もSFを愛した作家」と言わしめた作家・伴名練。2019年、傑作集『なめらかな世界と、その敵』ベストSF2019投票の国内篇第1位を獲得してSFコミュニティにとどまらない話題をさらった。
2022年、その文庫化記念のロングインタビューを前後編でお届けする。古今東西の名作や作家ごとの傑作群を編んだアンソロジー『日本SFの臨界点』シリーズを早川書房から怒涛の勢いで刊行している伴名練のSF愛と、ジャンルとしてのSF観──その一言一句に、作家としての倫理と矜持が詰まっている。
かつてニコニコ動画で一斉を風靡したボーカロイドの文化。
「歌ってみた」や「踊ってみた」等の音楽の同人・二次創作だけでなく、そのキャラクター性を用いた創作群は小説になり、ゲームとなり、様々な商業的なエンターテイメントをもたらした。
一時は「衰退論」が囁かれたものの、才能あるクリエイターの存在は潰えなかった。現在は主戦場となるプラットフォームを移し、YouTubeやTikTokでさらに新しい才能が登場し、さらに裾野を拡大し続けている。
ボカロPとしてキャリアを積んでから、J-POPシーンの勢力図を塗り替えるようなアーティストの存在も当たり前の状況となった。私たちは、”ボカロ以後”の音楽を聴いている。
このような状況の変化とボカロ文化のさらなる成長と発展について、本連載ではボカロ文化を下支えしてきたキーマンたちに取材。ボカロ文化とは何だったのか。そして今後はどのようなシーンを形成していくのか。
他者の著作物を無断でトレース(なぞり描き)して盗作する行為を意味する言葉「トレパク」。
様々な作品に触れる機会が増える中で、我々はイラストの正しい知識や見識、あるいは「トレパク」のリスクの大きさを理解しているだろうか。
誰もが著作物をインターネット上にアップすることが当たり前になった今、次の盗作騒動に巻き込まれるのは自分かもしれない。
なぜ「トレパク」は発生してしまうのか? ”模写”や”オマージュ”や”二次創作”との違いは何か? そもそも問題の本質は何なのか。
今回、長年第一線で活躍するイラストレーター・中村佑介さんへ取材を行った。若手クリエイターとの交流も積極的に行い、森見登美彦さんの書籍やASIAN KUNG-FU GENERATIONのCDジャケットをはじめとする作品の数々は、多くのクリエイターに影響を与え続けている。その視座から見据えてきた、クリエイティブの倫理とは。
日本のニコニコ動画(現在の「niconico」)文化に大いに影響を与えられているという、中国の大手動画配信サービス「bilibili」(ビリビリ)。ユーザーがコンテンツを投稿するCGMサービスとして、中国で大きな存在感を持つに至っていることはご存知の通りだ。
そして近年、この「bilibili」から、日本人クリエイターの中国進出も始まっている。その筆頭がバーチャルYouTuberだろう。中国で「虚拟主播」と呼ばれるVTuberの目を通して見る、ビリビリカルチャー・中国のポップカルチャーとは。
Photo by Shubham Dhage on Unsplash
ファッションやアート、大衆音楽、あるいは政治にまで影響を与えるまでに成長した現代のストリートカルチャー。特に10代や20代の若者にとって、その声を代弁するかのような表現を行うヒップホップのアーティストやミュージシャンの影響力は日に日に増していっている。
世界中を席巻するストリートカルチャー、ヒップホップの魅力とはどこにあるのか、今何がユースたちの間で巻き起こっているのか?
この連載では、自身もアーティストとして活動する東大卒/ネットシーンの発ラッパー・RAqさんが、日本国内で生活する中ではなかなか分かりづらい、深い文脈を持つ海外アーティストたちの「リリック」に焦点を当て、解読。
1人のアーティストの思想を知ることは、シーンを読み解くヒントとなり、そして「世界で何が起こっているのか」を知ることにも繋がっていく。
SNSを中心としたインターネットサービスの発展によって、個人が気軽に創作を発表できるようになった現在。
クリエイターが会社に属さなければ身を立てられなかった時代は終わり、様々な領域で個人作家たちが活動を展開している。
イラストレーターは刻一刻とその在り方が変容している職種の一つだ。
日々目にするものの中にも二次元イラスト的なプロダクトが増え、その活躍がオタク領域だけではなくなって久しく、SNSによってファンとの距離も密接となり、その振る舞いにタレント的な要素まで求められる場合も見られる。
本連載では領域が広がり続け、その定義も変わり続ける現在を確かに生き抜くイラストレーターにフォーカスし、新たな時代のイラスト表現の可能性やクリエイターの矜持を解き明かしていく。
ガッチマンさんは、2009年よりニコニコ動画で動画投稿を開始したゲーム実況者。ホラーゲームを中心に、ゲームを解説しながら落ち着いたトークでサクサク進めるスタイルが人気を博している。ニコニコ動画を中心としたゲーム実況文化の歴史を紡いできた人物の一人だ。
現在は活動の場をYouTubeに移し、メインのゲーム実況チャンネルに加えて「ガッチマンV」としてのVTuber活動も開始。
ブーム開始から数年で驚くべき速度で発展を続けるバーチャルYouTuber(VTuber)文化。1万人以上存在するVTuberの活動はバラエティ豊かだが、中でもYouTubeでのゲーム配信は盛んに行われている。プラットフォームや活動内容の近い界隈だからこそ、ゲーム実況文化から学ぶことも数多く存在するはずだ。
ガッチマンさんは、VTuberのゲーム配信の現在についてどう見ているのだろうか。ゲーム実況者とVTuber、両者の未来はどのようなものになるのだろう。
『ドーン』『私とは何か 「個人」から「分人」へ』で分人主義──様々な「分人」の総体として捉える考え方を提唱した平野啓一郎。スマホ向けメタバース「REALITY」の運営、バーチャルタレントをプロデュースするREALITY株式会社代表のDJ RIO。
バーチャルYouTuberやアバターについて考える時に分人主義は避けて通れない。アバターをまとう時、実空間とは異なる自分──分人として我々は仮想空間で時を過ごす。アバターと分人主義を密接に絡めた平野の最新作『本心』をたたき台とした2人の対談は、いずれ来たるべき──既に訪れているアバター社会の姿を照らし出す。
渋谷を拠点にした老舗クラブ・clubasia。コロナ禍にあって、系列のVUENOS、Glad、LOUNGE NEOという3店舗は閉店。clubasiaは存続支援のクラウドファンディングでも約4000万円を集め、現在も緊急事態宣言と折り合いをつけながらオープンしている。
一方で、VRChat上で無料開催されている仮想空間クラブ「GHOSTCLUB」も注目を集め始めている。トラックメイカーでもある0b4k3(オバケ)さんの主宰するこの空間では、毎週金曜、思い思いのアバターに身を包んだギークたちが集まって音楽を楽しんでいる。
実空間と仮想空間、それぞれにお店を構えるクラブ店長たちが、現状について意見を交わす。
10代でイラストレーターとしてデビューし、小説やCDのイラスト、TVアニメのキャラクター原案、漫画や小説の執筆、作詞と、多岐に渡る活動を続けるloundraw。
2019年には、花譜やカンザキイオリらを擁するクリエイティブレーベル「KAMITSUBAKI STUDIO」を抱えるTHINKRの中に、アニメーションスタジオ「FLAT STUDIO」を設立。
その連続対談イベントとしてオンライン開催された「FLAT STUDIO SESSION」でのトークをここに収録する。
漫画『竜女戦記』の都留泰作。SF小説『横浜駅SF』の柞刈湯葉。漫画家でもあり、文化人類学者、また京都精華大で教鞭を執る学者でもある都留と、SF作家でありながら、漫画原作者、生物学者としての出自をもつ異色の対談。
ふたりの創作論をはじめ、漫画とSFにおける「世界観」の構築、専門知と物語の重なり、現代におけるフィクションの意味性、漫画・SF小説というメディアのそれぞれの武器、ウェブと紙媒体の未来、そして都留が称賛する『ゲーム・オブ・スローンズ』をいかに更新するか。
ほかの漫画批評では読むことのできない、当事者作家、そして学者による圧倒的な創作論。
ラッパーとYouTuberという存在を横断し、越境し、アンダーグラウンドから絶大な支持を集めるSILENT KILLA JOINT。
2017年に傷害事件で逮捕され、2年半の懲役刑という空白の期間──彼が服役する前に残したいくつもの種はインターネット上の音源/MVとして残り、それに触発され、リスペクトを送るラッパーは少なくない。
なによりも特筆するべきは、彼が不在だったその2年半の間に「ヒップホップ」も「YouTube」も日本で爆発的なプロップスを獲得し、発展を遂げたことだ。
本インタビューでは「SILENT KILLA JOINT」のこれまで語られなかった彼の独自すぎる経験、そして期せずして「先行者」となった彼の胸中を前後編に分けて深掘りしていく。
「自分を愛し、人生を楽しめ」
一貫してそう説き続け、手本を示すようにその活動のすべてを楽しみつくす「九条林檎」が見据える覇道の先とは?
「バーチャル蠱毒」ともいわれた苛烈な「最強バーチャルタレントオーディション~極~」を勝ち抜き、生き残る彼女が見てきたバーチャルの風景をいまここで振り返る。独自の哲学を展開しながらVRと戯れる、VTuberシーンに毅然と挑む彼女の強かさは、やがて一過性のバズでは獲得しえない熱狂的な信望を集めていく。
クリエイターとして、バーチャルタレントとして、九条林檎として、気丈な振る舞いを貫く孤高の吸血鬼の美学、コンテンツ論に迫る。
e-Sportsの台頭や配信サービスの充実化、ソーシャルゲームの隆盛──エンターテイメント産業において、近年のゲームの活躍はめざましいものがある。
そしして、人はゲームを「上手くなりたい」「強くなりたい」「もっと楽しみたい」と思う。ゲームが流行れば流行るだけ、その攻略情報は価値あるものとなっていく。
「ゲーム攻略サイト」というインターネット黎明期から存在したサイトが、IT業界のバズワードとなって久しい。
今後さらにゲームは発展していくだろう。そうなった時、我々はどのようにして、ゲームを取り巻く状況環境と付き合っていけばよいのだろうか?
2010年代の終わり、VTuberの勃興や歌い手のメジャーシーンへの台頭など、ネット発の文化がさら勢いを増した。
同時に、かつてニコニコ動画で一世を風靡した、ボーカロイドを用いたクリエイターたちも新たな才能が登場していくこととなる。
カンザキイオリは、次世代のボカロPとしてカリスマ的な支持を集める存在だ。だが、その特徴的なバンドサウンドと研ぎ澄まされた、ともすれば過激な歌詞はシーンの「中心」というよりも、さらに尖った場所にいたアーティストのように映る。
その才能が発見されるのは早く、VTuber「花譜」のメインコンポーザーに起用されるほか、彼女と共にクリエイティブチーム「KAMITSUBAKI STUDIO」への所属も発表。さらに、音楽だけでなく小説『獣』を敢行するなど、その活動は多岐にわたる。
一方で、その作品以外、彼のパーソナリティはほとんど明かされていない。KAI-YOU Premiiumでは、カンザキイオリに初のインタビューを敢行。
匿名性に覆い隠された現代、一人の音楽家として、表現者として、カンザキイオリはどのように生きるか。
KAI-YOUはこれまで、Webメディアというシステムや業界、あるいはそこで働く人々についての、自己言及的な記事や取材をあまり行なってこなかった。
それは「ポップ」を標榜する我々にとって、あくまでコンテンツこそが主軸であり、光であり、読者や楽しんでくれる人たちにとって、その受け皿であるメディアの裏側を見せる必要性を感じなかったからに他ならない。
しかし2019年に入ってからというもの、多くのWebメディアが閉鎖したり、人員削減を断行するなどのネガティブな報道が多く目に入ってきた。そしてやはりそれは他人事ではなく、KAI-YOU Premiumという新たなメディアを発足した理由の一つにもなっている。
経営者として、編集長として、プロデューサーとして、記者として、様々な立場や経験を経た4人のWebメディア有識者たちは、現在のWebメディアというビジネスとその役割、情報環境の変化について何を思うのか。
ポリティカルなイシューと大衆の媒介者となるアメリカのコメディアン。その中でも急先鋒と目され、世界的に注目を集めているのがハサン・ミンハジだ。彼のNetflix番組『ハサン・ミンハジ: 愛国者として物申す』では、「Supreme」というポップな話題から「インドの選挙」というディープな話題まで、巧みな比喩表現で風刺するハサンによる、スタンダップコメディの真骨頂を味わえる。
さらに、一流報道機関出身のライターやリサーチ・チームにバックアップされた膨大なレファレンスや、バックに流れるリッチなグラフィック。他者への想像を欠いた言葉の殴り合いが社会の二項対立を生み、ユーモアの役割も問われるなかで、彼のユーモアは単なる「風刺」にとどまらない。想像力を与えてくれるハサンのジョークを読み解く、『ハサン・ミンハジ: 愛国者として物申す』の副読本。いま、世界では何が起こっているのか?
驚異的なスピードで発展し、マネジメント事務所や運営企業の隆盛も目立ったVTuberムーブメント。サービスやプロダクトへの大型投資が行われる一方、無所属で活動を行う「個人勢」の存在を忘れてはいけない。
兄ぽこさんは、ショートアニメ「オシャレになりたい!ピーナッツくん」を制作しつつ、主人公・ピーナッツくんや実の妹を「甲賀流忍者!ぽんぽこ」としてVTuber化し、NHKへの番組出演、TVアニメへの登場、n-bunaさん、デカキンさんとのコラボなどを実現。企業勢が登録者数の上位を占めるVTuberシーンにおいて独特の存在感を放っている。
既存のネット文化に比して、「個人クリエイティブの発表の場」という属性の薄いVTuberシーン。兄ぽこさんは、無所属のクリエイターとして今のVTuberシーンをどう捉えているのか、どのような未来を見据えているのだろうか。
NetflixやAmazon Primeなどの映像ストリーミング・サービスは、現代の映像視聴環境に大きな変化を生み、オンラインプラットフォームでの「世界同時配信」はコンテンツのボーダーレス化を促した。
このよな映像作品を取り巻くそんな状況を下支えしている仕事のひとつの「翻訳」だ。190ヶ国・28の言語での配信において、「翻訳家」の重要性はより高まっている。
しかしながら、多額の予算をかけた大作コンテンツに携わるつくり手と、翻訳家の価値のギャップが小さいとは必ずしもいえない実情がある。翻訳家の労働環境や、ストリーミングサービスの翻訳の質の低下などは、翻訳という作品を生み出す工程に横たわる大きな問題でもある。
作品を生み出すクリエイションに、「翻訳」は含まれないのか。翻訳・通訳に携わる者らに話を聞き、ストリーミング時代の「翻訳の価値」を探る。
1970年代から続く、コミックマーケットが成立させた「同人」による経済圏。
クリエイターも消費者もフラットに、同好の士であること、あるいは「オタク」であるという共通項が生み出す楽しさによって独自の発展を遂げてきた。
もうインターネットが登場して以降は、毎日がコミケみたいなものなのかもしれない。自分の趣味性や特技、好きなことを活かし、売りにして生業とすることは当たり前のものとなった。
そんなシーンの一端を担う、「コスプレ」と呼ばれるジャンルにおいて、不動のトップで在り続けるのがえなこさんだ。彼女は、10代からコスプレをはじめてコミケに参加。瞬く間にインターネット上で話題を呼び、長年一般から見た「コスプレイヤー」のパブリックイメージとなっている。