細田守『未来のミライ』日米における評価のギャップはなぜ生まれたか?

細田守『未来のミライ』日米における評価のギャップはなぜ生まれたか?

細田守監督の劇場アニメ『未来のミライ』が快挙を成し遂げた。今年1月22日に発表された米国アカデミー賞で長編アニメーション賞ノミネート5作品のひとつに選ばれたのだ。 同賞にはこれまでも日本から『千と千尋の神隠し』(2002年)、『ハウルの動く城』…

“アニメの魅力は世界共通“ではない

“アニメの魅力は世界共通“ではない

2016年、あるテレビ新番組がアニメ業界に激震を巻き起こした。『僕のヒーローアカデミア』(以下、『ヒロアカ』)である。 近年でも『血界戦線』や『モブサイコ100』といった見応えのある作品を手がけアニメーション自体のクオリティの高さに定評のあるボ…

違法サイトからハリウッドの一角に 本社直撃で見えたクランチロールの次なる一手

違法サイトからハリウッドの一角に 本社直撃で見えたクランチロールの次なる一手

日本アニメが海外ファンにどのように届けられるかは、意外に知られていない。 ひと昔前ならテレビ放送やDVDなどのビデオソフトだった。しかし2010年代以降は間違いなくインターネットの動画配信に取って替わった。廉価で気軽に利用できる配信で、作品を知…

「天気の子」海外進出を占う鍵は、配給会社と“気候変動“にあり

「天気の子」海外進出を占う鍵は、配給会社と“気候変動“にあり

2016年に『君の名は。』を映画史に残る大ヒットとした新海誠監督の3年ぶりの新作『天気の子』が、快進撃を続けている。7月19日の公開から8週目にあたる9月8日現在で興行収入は120億円を突破。前作の『君の名は。』の250億円に及ばないが、2019年映画興行1位…

絶滅寸前だった「SFアニメ」の現在 『HELLO WORLD』から見える活路

絶滅寸前だった「SFアニメ」の現在 『HELLO WORLD』から見える活路

「SFアニメ」は今どうなっているのか。そんなことを考えている。 始まりは9月20日に公開された劇場オリジナルアニメ『HELLO WORLD』である。「ソードアート・オンライン」シリーズ、なかでも劇場版『ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』…

円安がアニメにもたらすのは福音か終末か? ジャーナリスト数土直志の分析

円安がアニメにもたらすのは福音か終末か? ジャーナリスト数土直志の分析

いま経済・ファイナンスの世界では大きな出来事が進んでいる。国内通貨「円」の相対的な価値が下がる「円安」だ。 円安になると、海外からモノやサービスを購入する際の円建て価格(円で何かを購入する際の価格)が高くなる一方で、日本からモノやサービ…

ソニーによるクランチロール1300億円買収から1年 日本アニメが世界で起こすインパクト

ソニーによるクランチロール1300億円買収から1年 日本アニメが世界で起こすインパクト

邦画が北米週末興行ランキング1位 鍵はクランチロール 2022年8月18日に全米公開された日本アニメ『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』が、米国における日本映画の記録を打ち立てた。初週末興行収入2100万ドル、8月第3週末の北米映画興行ランキング…