
究極の「自由」とは何か? 『進撃の巨人』とエレンの運命
「私たちは自由でなければならない」 エーリッヒ・フロムの著に『自由からの逃走』という本があります。 僕なりに超簡単に説明すると、大衆一人ひとりが自由というものを得たものの、その自由の持つ孤独と責任に耐えきれずに、思考や決定権をファシズ…
「私たちは自由でなければならない」 エーリッヒ・フロムの著に『自由からの逃走』という本があります。 僕なりに超簡単に説明すると、大衆一人ひとりが自由というものを得たものの、その自由の持つ孤独と責任に耐えきれずに、思考や決定権をファシズ…
「自由であるためには「尊厳」が必要なんだ。「尊厳」は、君以外の人(他者)から「承認」される経験を必要としている。逆にたどれば、他者から「承認」された経験があるからこそ、「尊厳」(「失敗しても大丈夫」感)」が得られ、それをベースに君は自由に…
「ポスト・アポカリプス」という、物語のジャンルがあります。 アポカリプスとは基本的には新約聖書におけるヨハネ黙示録を指すのですが、それが現世界の終末と新しい世界の出現を謳った内容であるため、人類や文明の滅亡を描く作品がそう呼ばれ…
(『プラネテス』4巻 PHASE.25より) 突然ですが、『プラネテス』のこのシーンは幸村誠作品における「神の不在」を象徴しています。 ……といきなり言われても意味が分からないと思いますので、少し解説させて下さい。 まず、神と…
技術的特異点(シンギュラリティ)という概念があります。 厳密に定義できる言葉ではないのですが、「1000ドルで買えるコンピュータの性能が、全人類の脳の性能を上回る時点」「人工知能(AI)が自己フィードバックによって勝手に成長し続け、人間に代わ…
すみません、まず最初に注意書きなのですが……「諸説あります」。 「諸説ある」ことを理解した上で、この考察を「フィクション」として、あるいは「妄想」として楽しめる方だけ、この先をお読み下さい。 「福音をもたらす者」として…
よくいわれるように『呪術廻戦』は、ジャンプ漫画の遺伝子の集大成のような作品です。 例えば、自分の能力の説明をすることで能力の底上げを図る「術式開示」という設定があります。メタ的な見方ですが、バトル漫画の多いジャンプにおいて本来デメリット…
突然なのですが、『進撃の巨人』を最後まで読破された方で、この1ページの意味を読み解けた方ってどれくらいいらっしゃいますでしょうか? 豚を見るユミル。『別冊少年マガジン』2021年1月号より 最初に書いておきますと、当記事は最終的にはこのシー…
前編を読んでない人はこちらから 宇宙ステーションが回転している理由──重力と「宇宙の一巡」 なぜ宇宙ステーションはわざわざ回転していたのか。宇宙ステーションが回転することで、遠心力が生じ、重力があるのと同じ状況になります。無重力状…
この世界を初めて“善”と“悪”に二分したのは、ゾロアスター教の創始者であるザラスシュトラであると言われている。英語読みでゾロアスター、ドイツ語読みでツァラトゥストラとも呼ばれる彼は、人類史における最初の宗教家だ。 時…