現実は不条理でゲームには真実“しか“ない 『オーバーウォッチ』

現実は不条理でゲームには真実“しか“ない 『オーバーウォッチ』

悪魔の誘いというものは、それと自覚されないものだ。誘った側も誘われた側も、よかれと思って誘いに乗る。その後は、もう散々だ。私の場合は貧乏が待っていた。あるいは失われた青春をもういちど取り戻す機会が待っていた。 なんの話か? 「『オーバ…

せめてゲームくらい、運と無関係でいさせてくれ 『Apex Legends』

せめてゲームくらい、運と無関係でいさせてくれ 『Apex Legends』

あるゲームにおいて、ランダム性、つまり「運」が結果に及ぼす影響力が大きければ大きいほど、そのゲームは「ギャンブル」に近づく。 反対に、結果にたいする運の影響力が小さければ小さいほど(もしくはまったくない場合)、そのゲームは「スポーツ」に…

戦場でのフェアネスは、現実のそれとは真反対だ 『Eve Online』

戦場でのフェアネスは、現実のそれとは真反対だ 『Eve Online』

自分の命と引き換えに、なにかひとつだけ願いを叶えられるとするならば、私は宇宙へ行く。 私たちの悩みや栄光はすべて、二次元的なものである。人間的な生活とは、重力にとらわれた生活である。私たちは正面から他人を愛し、背後から刺され、両隣の友人…

重力から自由になりたくて、遊びはじめたはずだった 『Eve Online』

重力から自由になりたくて、遊びはじめたはずだった 『Eve Online』

この連載の前回で、私は『Eve Online』について、「この作品における経済は、それが経済と呼ばれることからもわかるとおり、生産と消費のサイクルから成っている」と述べた。 また、その経済は、「徹底的に『宇宙船』という概念に的を絞っている」とも述…

“世界の欠損を埋めたい“という欲望 『CROSS†CHANNEL/最果てのイマ』

“世界の欠損を埋めたい“という欲望 『CROSS†CHANNEL/最果てのイマ』

だいたいわたしは世界は滅びるものだと思っている。あるいは滅びたあとの世界に生きているのだ、と思っている。その理由を求められると、表向きには、バブルがはじけたあとに生まれたからだとか、小学生のときに見た9.11の印象のためだとか説明する。しかし…

変えようのない運命への、唯一の対抗手段 『The Red Strings Club』

変えようのない運命への、唯一の対抗手段 『The Red Strings Club』

自分は自分の人生をコントロールしていると考えること、どのような不幸も不徳のために自らが引き寄せたのだと信じること、あらゆる幸福はみな自分の仕事に支払われた正当な対価であると思うこと。これらはすべて、知性と想像力に欠けた者が行う行為である。 …

徹底的に完璧に隔たった断絶 『さよならを教えて』

徹底的に完璧に隔たった断絶 『さよならを教えて』

インターネットが分断を生んだわけではなく、もともとあった分断を、インターネットが浮き彫りにしただけだ。 このあいだ、インターネットで知り合ったスコットランドの友人が日本に来てくれて、私はかれと夕食をともにした。かれはもともとロンドン生ま…

顔を下にして倒れるのにちょうどいい場所 『CONTINUE?9876543210』

顔を下にして倒れるのにちょうどいい場所 『CONTINUE?9876543210』

人間は、天の影が地上に投影されたものにすぎない、という思想がある。この思想においては、しばしば、人間どころか地上のあらゆる創造物は、すべて天上の理想型の貧弱なコピーにすぎないとされる。 私はこの思想に好感をもっている。人間はつい、事物に…