90年代から続くフィメールラップ史 新時代を告げた2人の女性ラッパーの存在

90年代から続くフィメールラップ史 新時代を告げた2人の女性ラッパーの存在

サブスクリプションサービスで、YouTubeで、TikTokで、そしてクラブで。フィメール・ラップは今大きな力を持ち、時代の音として鳴っている。 路上サイファーで女性が場を沸かせる光景も珍しくなくなったこの時代、コロナ禍でSTAY HOMEに入るや否や、Zoom…

「まじでお前誰?」変身し続けるAwich劇場

「まじでお前誰?」変身し続けるAwich劇場

芸能をするために生まれてきた、としか言いようのない人がいる。 生きることと表現することがつながっていて、どんな環境で過ごそうが必ずショウビズの世界にたどり着くであろう人。例えばそれはBeyoncéであり、Rihannaであり、彼女らにとって生き…

真正“エモ“ラッパーちゃんみな 平成のロンリーガールから受け取ったバトン

真正“エモ“ラッパーちゃんみな 平成のロンリーガールから受け取ったバトン

YouTubeやTikTokに置かれた『Never Grow Up』のMVには、膨大な数のリスナーの告白=ポエムが連なっている。動画の下に無限のツリー状に続くそれらのコメントは教祖に群がる信者のようで、一つひとつの内省的で痛ましいつぶやきが曲の持つ哀感をひたすらに加…

ゆるふわギャングNENEの抱く“空洞” ロラン・バルトを経由してモードを問い直す

ゆるふわギャングNENEの抱く“空洞” ロラン・バルトを経由してモードを問い直す

「車内ではだいたいいつもビートしか流してないんですよ(笑)。基本的に全部車の中で作ってます」「鼻唄を歌いながらね」Via CDJournal CDJPUSH ゆるふわギャングの曲、NENEの曲は、その多くがドライブ中に車中にて生み出されている。カーステレオで鳴り…

TikTokでバイラルした言語遊戯 AYA a.k.a.PANDAが告げるフィメールラップの成熟

TikTokでバイラルした言語遊戯 AYA a.k.a.PANDAが告げるフィメールラップの成熟

2020年10月某日、批評家・小説家の佐々木敦氏があるツイートを投稿した。 ラップは馬鹿には出来ない。 それは知識や学歴とは無関係の知性だ(知識や学歴があってもよいが)。 ラップは現代口語の最先端の実験だ。 こんなのは当たり前だが、最近ますま…

もう、あとには引けない──ブルマとセーラームーンに重ねた、Elle Teresaの宿命

もう、あとには引けない──ブルマとセーラームーンに重ねた、Elle Teresaの宿命

粘り勝ち、である。 2020年を代表するバイラルヒットとなったDJ CHARI & DJ TATSUKIの「GOKU VIBES feat. Tohji, Elle Teresa, UNEDUCATED KID & Futuristic Swaver」は、再生回数はもちろんのこと、Tohjiが仕掛けたことによりTikTokで「#gokuvib…

日本が歩んだヒップホップとギャル文化の結晶 “病み”をアップデートするZoomgals

日本が歩んだヒップホップとギャル文化の結晶 “病み”をアップデートするZoomgals

その前代未聞のギャルサークルは、2020年3月20日、ギャルラッパー・valkneeがTwitterにポストしたツイートからゲリラ的に始まった。 ひたすら「自分は最強」みたいなことだけ言うラッパーらしいバカ曲コラボしない?誰か^_^ まじ元気になりたいのよ&m…

人が集まると、何かが起こる。再評価されるべきフィメールラップグループの歴史

人が集まると、何かが起こる。再評価されるべきフィメールラップグループの歴史

たとえば音楽マーケットにおいて、ロックバンドやアイドルグループといった複数人でチームを組む活動形態は多くの時代を通して人気を集めているが、それはとどのつまり受け手側が「夢」や「努力」や「挫折」といった出来事をさまざまな(人間)関係性ととも…

その言葉は、リアルもフェイクも映し出す フィメールラップのリリック史

その言葉は、リアルもフェイクも映し出す フィメールラップのリリック史

チカーノ/ウェストコーストシーンで絶大な人気を誇りフィメールラッパーの先駆的存在でもあるMoNa a.k.a Sad Girl。彼女が今年リリースしたニューアルバム『YELLOW ‘N PROUD』は、長年培ってきた彼女のスキルとリスナーへの愛が詰め込まれた集大成の…

さよなら『フィメールラップ』 拡張するヒップホップが未来の音を鳴らす

さよなら『フィメールラップ』 拡張するヒップホップが未来の音を鳴らす

冒頭から告白してしまおう。 過去9回に渡り、国内シーンにおけるフィメールラッパー達の立ち位置や背景にあるカルチャー等をまじえつつ、音楽から観察される魅力を論じてきた。 これまであまりまとめられてこなかった偉業を拾い上げ歴史とともに編纂す…

KAI-YOU Premium presents「遊ぶ人集会」vol.4 つやちゃん x valknee x 伏見瞬「ヒップホップは“アンチ・ポップ”なのか?」開催

KAI-YOU Premium presents「遊ぶ人集会」vol.4 つやちゃん x valknee x 伏見瞬「ヒップホップは“アンチ・ポップ”なのか?」開催

KAI-YOU Premium 第4回目のイベント開催が、2022年5月11日(水)に決定いたしました。 「KAI-YOU Premium」でフィメールラッパー連載を行い、今年初の著書を上梓した文筆家つやちゃんにラッパー・valkneeさんと『スピッツ論 「分裂」するポップ・ミュー…