VRChat隆盛の転換点「スタンミ世代」の現在──初訪問から現在までの足取りを聞いてみた
2026.01.05
シンセウェイブにヴェイパーウェイヴ、フューチャーファンク…奇形的な進化を遂げた、日本には入って来ない奇怪な海外音楽を巡る旅もいよいよ最終回。
歴史の縦糸と、相互の作品やアーティスト、ジャンルという横糸を辿りながら、想像力の相互侵食、ジャンルの境界線の曖昧さにも思いを馳せたい。
クリエイター
この記事の制作者たち
2007年を境にアメリカの西海岸を中心に音楽Webサービスが大量に現れたことで、英語圏(=Webサイトの対応言語圏)外に情報を発信しなくなったアーティストが急増。
この連載では、そんなアーティストやレーベルたちがつくり上げた、日本語圏には知られていない怪しげな“ムーンサイド”の音楽シーンを紹介してきました。
今回は、いよいよ最終回です。これまでを振り返り、その先を見ていきましょう。
執筆:AnitaSun 編集:新見直
※本稿は、2016年2月に「KAI-YOU.net」で配信した記事を再構成したもの
目次
- ストリーミングからシンセウェイブ誕生まで
- 目を見開いて知るがよい、シンセウェイブのその先を
- そして「Vaporwave」の誕生へ
- 他のカルチャーは無事で済んでいるか!? いや、(そんな)はずがない!!
- 海外のムーンサイドな文化は何を残していったのか?
これまで、沢山の音楽シーンや音楽サービスを紹介してきましたが、まず最初に振り返るべき重要音楽サービスといえば、2017年に終了してしまい今は無き音楽ストリーミングサービス「thesixtyone」でしょう。
全く日本にはなじみのない音楽投稿サイトではありましたが、現在の海外音楽シーンの重要な基礎を築いたサウンドがてんこもり。中には、今ではシーンの重鎮となったアーティストも多数おりました。
後のシンセポップ復古と、インディーゲームBGMとの間を取った、まさに当時のお手本のようなサウンドですね。
これぞ2010年代の「インディー」なサウンドの原型です。ちょうどドリームポップが再燃したころのことで、このような音楽を指す言葉は複数ありましたが、後に「シンセポップ」という懐かしい呼び名に落ち着きました。
これらの流れにメジャーアーティストも影響をされ始めるほか、クラブミュージックのアーティストなども合流して「チルウェイブ」に代表される新たなジャンルも誕生するなど、音楽シーン全体に大きな影響を与えました。
この映像表現は、最近まさにインディゲームの世界でよく見るやつじゃないか!
チルウェイブ…なんですが、このジャンルも最近はひとくくりに「シンセポップ」とだけ呼ばれている気がします。こと英語圏では。
そして、“ムーンサイド”なアーティストの巣窟となった楽曲販売サービス「Bandcamp」が登場します。このサービス上で、インディーゲームのサウンドトラックの音楽シーンと、「シンセウェイブ」と呼ばれる“本連載を通じて最も奇妙な”音楽シーンが、それぞれ花開きます。
インディーゲームのサウンドトラック。ゲーム音楽の世界も、ついに“新時代を追う”のではなく、“新時代をつくる”サウンドが多数現れるようになりました。
そして、ついに登場したムーンサイドの深遠ジャンル「シンセウェイブ」。この音楽ジャンルを初めて知った時は、誰もが「ファッ!?」となること請け合いです。
さて、ここまでが前回のあらすじでした。
「thesixtyone」と「Bandcamp」がそれぞれ“明らかに”新しい音楽シーンを生み出している様子を感じ取っていただけたかと思います。
が…特にシンセウェイブ、お前は一体なんなんだ!!
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