キズナアイ活動休止、4年ぶり天使復活──2022年VTuberシーン総括【懐古編】
2023.01.08
本稿は、2023年2月に「KAI-YOU.net」で配信された記事を再構成したもの。
転生を余儀なくされるも、正式デビュー前にネット上でバズったとあるVTuberの、当時の心境と足跡を記録している。
クリエイター
この記事の制作者たち
バーチャルYouTuber(VTuber)・ChumuNote(ちゅむのーと)さんの“再”デビュー配信が2023年2月から行われた。
「そもそもChumuNoteって誰?」と疑問に思う方もいるだろう。
ChumuNoteさんのTwitterを見ると、デビュー前から5万人近いフォロワーがいる(デビュー後の2023年6月現在、5万2千人フォロワー)。にじさんじやホロライブといった大手事務所の新人VTuberさながらの注目度だ。
「VTuberデビューしたら絶対伸びる女だから今のうちに推しておいたほうがいいよみんな」と豪語するChumuNoteとは一体何者なのか。本人への取材をもとに、再デビューまでの軌跡を辿りたい。
目次
- 再スタートを切る、元企業所属VTuber・ChumuNote
- 転生にあたって、唯一にして最大のアドバンテージとなったのは…
- 真っ白なアイコンがなぜかバズって大注目
- 自身の魅力は「常に前に進み続ける強さ」
- 「覚悟を決めた僕は一味違います!」
ChumuNoteさんは実は、もともと企業の事務所に所属し活動してきたVTuber。
以前の名義で2019年から活動していたものの、2022年の事務所解散に伴って、それまでの活動名やキャラクターデザインが使用できなくなってしまった。
解散にあたって事務所側は、継続して3Dモデルなどを使用するには諸権利を買い取る必要があると条件を提示したからだ。
そこでVTuberとしてはゼロからのスタートを切ることとなったChumuNoteさん。今回のデビューは、彼女にとっての再スタートになるわけだ。
Q、お前誰やねん!
A、元企業Vです。所属していた事務所が解散になったため、名前と見た目が変わりました。頑張って思い出してください。
— ChumuNote (@tmgnrei) February 9, 2023
事務所の解散について、ChumuNoteさんは「当時は専業でVTuberをしていたので、事務所が解散し完全な無職でした。大人の事情でVを引退せざるを得ないとなって、名前も見た目も引き継げず、収入の見込みもなく、かなり不安でした」と振り返る。
事務所が解散、あるいは引退を余儀なくされ、新たな名前やキャラクターデザインを得て“転生”し再デビューする。こうまとめると、VTuberシーンではおなじみのことかもしれない。
しかし、数ある他のケースと違ったのは、「自分で権利を保持していたTwitterアカウントが手元に残った」ことだった。それが、彼女にとっての救いにもなった。
VTuberが転生する場合、前身の活動について原則公言をしないため、ファンたちは再デビューの情報に自分でたどり着く必要があるが、ChumuNoteさんの場合はそうではなかった。今でも、ChumuNoteさんのTwitterのIDに前世の面影を感じることができる。
「姿形が変わったとしても、ファンとの関係性や思い出を引き継いだまま再デビューに踏み切れるのは、業界的に見ても恵まれていたと思います」。
とはいえ、名前も見た目も引き継げなかった彼女。ぎりぎりまで旧事務所との話し合いをしていた都合上、新ビジュアルの準備も間に合わず、手元に残ったTwitterアカウントも「仕方なく白アイコンに設定していた」という。
ところがなぜか、これが功を奏した。たしかに、自分のタイムラインにフォローした覚えのない白アイコンが突然登場したら注目せざるを得ないだろう。
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