ラッパーとなりシングルマザーとなったCharluが、音楽を失った日
2025.05.29
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VTuber黎明期となる2018年から有閑喫茶あにまーれをはじめ、ハニーストラップやブイアパなどのグループを世に送り出してきた774inc.。
前編では、2023年の全グループを統合して「ななしいんく」とした組織再編の意図、そもそもなぜこれまで運営チームの露出を避けてきたかをうかがってきた。
後編では、774inc.の設立秘話や、他事務所移籍や独立、さらには近年での卒業撤回など、やや異例にも思える運営チームの方針について掘り下げることで、「ななしいんく」という独特な組織ならではのタレントとの距離感や展望が見えてきた。
目次
- 謎に包まれた774inc.の創業秘話
- タレントにとって“良い事務所”とは何なのか
- 運営がタレントを押さえつけるようなことはしない
- 独立資本であることの強みと課題──ジレンマの中で
- 少人数、タレントと距離が近い親目線の運営
- 出産・卒業撤回・独立に移籍 運営判断の舞台裏
- 男性VTuberや海外展開について、ななしいんくの距離感
- ここからはアクセルを踏んでいく──タレントと共に夢を叶えるために
──創業の経緯もこれまで公に明かされていないところかとは思いますが、そもそも774inc.はどのように始まったのでしょうか?
ななしいんく VTuber事業を立ち上げた2017年時点ではほぼ一人のみで、サポート的な形で手伝っていた人間が多少いた程度でした。
──最初期は、グループ会社の一事業として始まった形だったのでしょうか?
ななしいんく 便宜上の名義をグループから借りてはいましたし、人材のサポートは最初はありましたが、 すぐに「VTuber事業というものをきちんと行ってくために人を入れていこう」ということになり、その後はアドウェイズではなく774inc.として新しく人を採用していきました。
──当時、まだVTuber事業は珍しかったはずですが、周囲としてはどのような空気感だったのでしょうか?
ななしいんく VTuberが出始めた頃で、「なにか、すごく面白いことが始まりそうだな」という感じだったと思います。
関わる人も全員が最初から詳しかったわけではなく、徐々にのめり込んでいったという人もいたはずです。
──それまでにタレントマネジメントのご経験があった方はいたのでしょうか?
ななしいんく タレントマネジメントは全員未経験でした。ただ、仕事の内容が、人間との付き合いだったからこそ良かったというところが大きいです。全くVTuberを知らない人でも、タレントたちと話しをするうちに「頑張っているこの子たちのために、自分ができることは何だろうか?」となっていきましたから。
──立ち上げた当初は、どのようなビジョンを思い描いていたのでしょうか?
ななしいんく 今でこそVTuberの成功事例や定石がいろいろありますが、2017年・18年の頃は、本当に何がどうなるかが一つもわからなかった事業なので、そもそも最初から想定していた明確な事業計画はそれほどありませんでした。スタッフがその時点で頭の中に思い描けて、かつ実際に形にできるものを手探りでやっていくことの積み重ねでしかない日々でしたね。
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