VRChatの「お砂糖文化」が変容させる“親密性の速度”とリアリティ
2026.01.15
2017年から始まったVTuberの盛り上がりのなかで、一世を風靡しながら瓦解していった、とあるグループ。
“現個人勢VTuber”楪帆波が語るこれからのこと。
クリエイター
この記事の制作者たち
“元企業勢”だったと明かす動画を公開して話題となったVTuber・楪帆波。
前編では、当時の舞台裏で何があったのかを中心に、当時の気持ちや現在振り返った心境をうかがった。
現在、楪帆波の周りには、根強いファンと苦楽をともにする仲間の姿がある。
企業勢としての引退後、なぜ再出発を選ぶことができたのか。個人勢として活動する彼女に改めて、これからの目標を聞いた。
目次
- 「会社だけが悪かった」とは言えない──当時の内実を語る
- もっとみんなと交流したかった。楪帆波としての再始動を振り返る
- ずっと応援してくれてる人たちに寄り添っていきたい
- 「今のトレンドは羨ましい」転生が当たり前になったVTuberシーン
- 配信は活動の一部でしかない。今の目標は「楪帆波」というブランドをつくること
──楪さんとしては、当時所属していたグループの炎上騒動は、実際の内実と照らせば起こっても仕方ないことだと思いつつ、運営陣の方向性としては支持したい部分もあったということですよね?
楪帆波 と言うか、「会社だけが悪かった」とは言えないと考えています。
──演者にも落ち度があったかもしれないと思えた部分もあった?
楪帆波 そうですね。全員が悪かったんじゃないかなと考えています。
──自分たち演者側が至らなかった部分とはどこなんでしょう?
楪帆波 端的に言うと、メンバーもワガママすぎた部分があるんじゃないかな? と思っているんです。
なかには、制作スタッフからいろいろと指示をうけたときに、「やりたくないからやらない」と拒否する人がいたんです。そういうのを見ると「仕事としてどうなの?」と思っていました。
そんなメンバーやスタッフのコミュニケーションをどうにかできなかった私にも、もちろん責任はあるよなと当然感じてもいます。
楪帆波さん
──楪帆波さんはVTuber事務所で働く以前に、正社員としてブラックな環境で働かれていたとお話されていましたが、演者である4人の間でも社会経験の有無や環境への耐性にバラつきがあった?
楪帆波 そうですね。さきほどからの話で何となく伝わるかと思いますが、4人それぞれ考え方が違ったし、騒動が起こったときには演者の間でも意見が割れてしまうこともありました。
それでも、メンバーの1人とは今でもほぼ毎日のように連絡を取っているくらい仲が良いです。当時の話をできる唯一の友人だし、思い出話をしたり、こうしていたらよかったのかな、みたいな話をすることもあります。
──炎上は、演者が投稿した告発的な内容が広まったことが発端でした。その広がりや反響についてどのように感じていましたか?
楪帆波 正直、私としては思ってない形で話が広まってしまったので、ファンの方に対しては「悲しませてしまった、ごめんね」と思いました。ファンを裏切っちゃったんだなという罪悪感は結構ありました。「私は悪くない」なんてまったく思っておらず、責任を感じていました。
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