Series

連載

一つのテーマを、連続した企画として発信していく「連載」は、KAI-YOU Premiumの目玉コンテンツの一つです。

単発では伝わりづらい長期的視野を見据えたテーマはもちろん、気になる識者や著名人のロングインタビューや、特定のテーマを掘り下げたレポートやレビューなどを発信していきます。

FPSゲーム『Wolfenstein』では日本代表として活躍し、ゲームエッセイ『電遊奇譚』(筑摩書房)やゲームに賭けた半生を綴った自伝的小説『手を伸ばせ、そしてコマンドを入力しろ』(早川書房)を上梓するなど、ゲームに深い造詣を持つ小説家の藤田祥平氏。

彼がゲーム作品や小説、さまざまな事象への考察を通じて、「ゲーム、あるいは人生の勝利条件とは何か?」というテーマを模索していく。

逆説的ながら、勝利するためには、“キル”をしている暇はないのだ。

アニソンシンガー・オーイシマサヨシとしての顔も持ち、作家としても活躍を広げる大石昌良と様々なゲストによる対談連載「音楽にも物語を」。その発端となったのは、4年前に行われたオーイシマサヨシさんと音楽クリエイター・Tom-H@ckさんによるユニット「OxT」へのインタビューだった。

そのTom-H@ckさんが、満を持して公開対談という形で登場。近年のアニソンの動向はもちろん、来場者から寄せられた様々な質問に、クリエイターとして本気で応えた。

2010年代の終わり、VTuberの勃興や歌い手のメジャーシーンへの台頭など、ネット発の文化がさら勢いを増した。

同時に、かつてニコニコ動画で一世を風靡した、ボーカロイドを用いたクリエイターたちも新たな才能が登場していくこととなる。

カンザキイオリは、次世代のボカロPとしてカリスマ的な支持を集める存在だ。だが、その特徴的なバンドサウンドと研ぎ澄まされた、ともすれば過激な歌詞はシーンの「中心」というよりも、さらに尖った場所にいたアーティストのように映る。

その才能が発見されるのは早く、VTuber「花譜」のメインコンポーザーに起用されるほか、彼女と共にクリエイティブチーム「KAMITSUBAKI STUDIO」への所属も発表。さらに、音楽だけでなく小説『獣』を敢行するなど、その活動は多岐にわたる。

一方で、その作品以外、彼のパーソナリティはほとんど明かされていない。KAI-YOU Premiiumでは、カンザキイオリに初のインタビューを敢行。

匿名性に覆い隠された現代、一人の音楽家として、表現者として、カンザキイオリはどのように生きるか。

シンガーソングライター、作曲家、バンド・Sound Scheduleのボーカルをつとめる大石昌良。ロックバンド・UNISON SQUARE GARDENのベーシストであり、作曲家である田淵智也。

ロックバンドで作曲を担当するメンバーであり、個人としては売れっ子作家としてアニソン界を中心に活動する2人。

お互いの才能を認め合い、共通点も多い大石昌良と田淵智也との初対談は、最前線を走るトップクリエイターだからこそ口にできる、今のアニソン業界が抱える課題を浮き彫りにしていく。

KAI-YOUはこれまで、Webメディアというシステムや業界、あるいはそこで働く人々についての、自己言及的な記事や取材をあまり行なってこなかった。

それは「ポップ」を標榜する我々にとって、あくまでコンテンツこそが主軸であり、光であり、読者や楽しんでくれる人たちにとって、その受け皿であるメディアの裏側を見せる必要性を感じなかったからに他ならない。

しかし2019年に入ってからというもの、多くのWebメディアが閉鎖したり、人員削減を断行するなどのネガティブな報道が多く目に入ってきた。そしてやはりそれは他人事ではなく、KAI-YOU Premiumという新たなメディアを発足した理由の一つにもなっている。

経営者として、編集長として、プロデューサーとして、記者として、様々な立場や経験を経た4人のWebメディア有識者たちは、現在のWebメディアというビジネスとその役割、情報環境の変化について何を思うのか。

ポリティカルなイシューと大衆の媒介者となるアメリカのコメディアン。その中でも急先鋒と目され、世界的に注目を集めているのがハサン・ミンハジだ。彼のNetflix番組『ハサン・ミンハジ: 愛国者として物申す』では、「Supreme」というポップな話題から「インドの選挙」というディープな話題まで、巧みな比喩表現で風刺するハサンによる、スタンダップコメディの真骨頂を味わえる。

さらに、一流報道機関出身のライターやリサーチ・チームにバックアップされた膨大なレファレンスや、バックに流れるリッチなグラフィック。他者への想像を欠いた言葉の殴り合いが社会の二項対立を生み、ユーモアの役割も問われるなかで、彼のユーモアは単なる「風刺」にとどまらない。想像力を与えてくれるハサンのジョークを読み解く、『ハサン・ミンハジ: 愛国者として物申す』の副読本。いま、世界では何が起こっているのか?

驚異的なスピードで発展し、マネジメント事務所や運営企業の隆盛も目立ったVTuberムーブメント。サービスやプロダクトへの大型投資が行われる一方、無所属で活動を行う「個人勢」の存在を忘れてはいけない。

兄ぽこさんは、ショートアニメ「オシャレになりたい!ピーナッツくん」を制作しつつ、主人公・ピーナッツくんや実の妹を「甲賀流忍者!ぽんぽこ」としてVTuber化し、NHKへの番組出演、TVアニメへの登場、n-bunaさん、デカキンさんとのコラボなどを実現。企業勢が登録者数の上位を占めるVTuberシーンにおいて独特の存在感を放っている。

既存のネット文化に比して、「個人クリエイティブの発表の場」という属性の薄いVTuberシーン。兄ぽこさんは、無所属のクリエイターとして今のVTuberシーンをどう捉えているのか、どのような未来を見据えているのだろうか。

現在、日韓の関係は“最悪”と言われているが、ポップカルチャーについてはその限りではない。

音楽、ファッション、文芸、アニメに漫画…相互の文化は影響し合い、活性化している。

韓国の社会と彼らが抱える問題、それを背景に生まれる様々な作品や潮流に触れながら、その手触りを探っていく。

NetflixやAmazon Primeなどの映像ストリーミング・サービスは、現代の映像視聴環境に大きな変化を生み、オンラインプラットフォームでの「世界同時配信」はコンテンツのボーダーレス化を促した。

このよな映像作品を取り巻くそんな状況を下支えしている仕事のひとつの「翻訳」だ。190ヶ国・28の言語での配信において、「翻訳家」の重要性はより高まっている。

しかしながら、多額の予算をかけた大作コンテンツに携わるつくり手と、翻訳家の価値のギャップが小さいとは必ずしもいえない実情がある。翻訳家の労働環境や、ストリーミングサービスの翻訳の質の低下などは、翻訳という作品を生み出す工程に横たわる大きな問題でもある。

作品を生み出すクリエイションに、「翻訳」は含まれないのか。翻訳・通訳に携わる者らに話を聞き、ストリーミング時代の「翻訳の価値」を探る。



1970年代から続く、コミックマーケットが成立させた「同人」による経済圏。

クリエイターも消費者もフラットに、同好の士であること、あるいは「オタク」であるという共通項が生み出す楽しさによって独自の発展を遂げてきた。

もうインターネットが登場して以降は、毎日がコミケみたいなものなのかもしれない。自分の趣味性や特技、好きなことを活かし、売りにして生業とすることは当たり前のものとなった。

そんなシーンの一端を担う、「コスプレ」と呼ばれるジャンルにおいて、不動のトップで在り続けるのがえなこさんだ。彼女は、10代からコスプレをはじめてコミケに参加。瞬く間にインターネット上で話題を呼び、長年一般から見た「コスプレイヤー」のパブリックイメージとなっている。

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