シンガーソングライターにアニソン作家、バンドマンと、様々なスタイルで、独自のクリエイティブを磨き上げる稀代のヒットソングメイカーにしてエンターテイナー・大石昌良。

本連載ではそんな大石昌良をホストに、シーンの最先端を行く様々な才能の持ち主をゲストに招いて、彼らの対話をお届けしてきた。

今回のゲストは、2022年からTwitchでストリーマーとしての個人活動を開始し、2023年6月に次世代Virtual eSportsプロジェクト・ぶいすぽっ！へと加入した夢野あかり。

FPSゲーム『VALORANT』の配信で注目を集めた彼女。今では大会や配信イベントなどで、欠かせないプレイヤーの一人になっているが、聞けば大石昌良が今、一番見ている配信者なのだという。

これまでの連載でもストリーマー・VTuberたちをゲストに迎え、「ゲームは見る専」としての立場から様々な話題について意見を交わしてきた大石昌良。だが、今回はどこか様子が違う。

大石昌良は何を思い、夢野あかりをゲストに招いたのか。そして夢野あかりの心境や如何に!? いまだかつてない対話が幕を開ける。

目次

1. 2024年上半期、大石昌良が最も緊張する対談の開幕…！
2. 夢野あかりは、合気道の使い手？
3. 夢野あかりも驚嘆「人を見る目がすごい！」
4. アレンジ作業って、音を聴かなくてもできる──大石昌良の作曲術
5. 大石昌良、重い腰をあげてゲームを始める……？

2024年上半期、大石昌良が最も緊張する対談の開幕…！

大石昌良　始めまして、大石昌良と申します。

夢野あかり　夢野あかりです。よろしくお願いします！ めっちゃ緊張してます！

大石昌良　いや、僕も緊張してます。多分、上半期の仕事の中で一番緊張してます。

夢野あかり　嘘！ 絶対嘘！

大石昌良　それが本当なんですよね……！

珍しく動揺気味の、大石昌良さん

──今回、どうして大石さんは夢野さんを対談の相手にご指名されたんでしょうか。

大石昌良　一言でいいですか？ 好きだからです。めちゃくちゃ好きなんですよ。全配信者の中であかりんのことを一番見てます。生意気にもあかりんとか呼んでしまって申し訳ないんですけど。

夢野あかり　えぇ～、初知り！ 嬉しいです。

大石昌良　僕も初言い。是非とも対談オファーをとお願いしたところ実現してもらい、ありがとうございます。

夢野あかり　初対面で対談なんて大丈夫かなってめっちゃ緊張したんですけど、大石さんなら大丈夫かなって。僕はお話するのがあんまり得意じゃないんで、キャリーお願いします。

大石昌良　いや、それは効かないっす僕には。すごくしゃべりが達者というか、舌が回るときは回るというのは知ってるんで。あかりん、僕のことは知ってるんですか？

夢野あかり　もちろん知ってますよ！

大石昌良　この対談決まってWikipediaで調べたんちゃいます？

夢野あかり　いやいや！ 調べてないです、もちろん知ってました。大石さんのことは前から知っていて、初めてお顔を見たのが「ピザラ人狼」※でした。僕は「ピザラ人狼」は超リピートするぐらい好きで、なんで年1回しかないんだって悲しんでるんですよ。

※インターネット番組「オーイシ×加藤のピザラジオ」の人気企画。豪華ゲストを招いた人狼ゲーム

大石昌良　マジすか。面白いですよね「ピザラ人狼」。でも、人を騙してる大石の顔が初めて目にした大石というのは良くないですね。

夢野あかり　はい、人狼の顔でした。

──となると夢野さんの中では、大石さんはシンガーソングライターというよりも、「ピザラ人狼」の方のイメージ……？

大石昌良　なんて意地悪な質問するんだ！

夢野あかり　人ラー（人狼プレイヤー）のイメージです。でもやっぱり「歌のお兄さん」っていうイメージの方が大きいです。歌のお兄さんのイメージの中で、「ピザラ人狼」に出会ったって感じでしたね。

大石昌良　フォローはええて。

夢野あかり　大石さんの楽曲も歌えますよ。

大石昌良　いやいや、嘘発言。ダウト。

夢野あかり　ダウトじゃないです（笑）！ Welcome to ようこそジャパリパーク今日もドッタンバッタン大騒ぎ♪

読者にも聴かせたかった、夢野あかりさんの生「ようこそジャパリパークへ」

大石昌良　あかりんの生歌を聴けた！ そんなことあんの？ 嬉しいです。よく知ってますね。さっき覚えたんですか？

夢野あかり　違いますよ（笑）！ 有名な曲じゃないですか。僕はあんまり音楽に詳しくないんですけど、やっぱり有名な曲だったので知ってましたね。

──夢野さんは大石さんの楽曲以外だとどんな音楽を聴かれていらっしゃるんですか？

夢野あかり　大石さん以外だと！？

大石昌良　また意地悪な質問やな。マイメロしか聴いてないもんね？

夢野あかり　はい。マイメロを一番聴いてますね。あと、K-POPとかも好きですね。

大石昌良　そうなんですか？

夢野あかり　今かなり、僕の中でK-POPきてますね。好きなんですけど、自分でちゃんと浅いって自覚あるんで、配信とかだと簡単に何かを好きって言えなくて。

大石昌良　真摯ですよね。もうちゃんとK-POPファンについても想像の視野が伸びてる感じで。

夢野あかりは、合気道の使い手？

──大石さんは夢野さんをいつ頃から知ってらっしゃったんですか。

大石昌良　（個人勢時代の名義である）「濃いめのあかりん」時代からお名前はもちろん知ってたんです。いわゆる「配信者勢いランキング」で「濃いめのあかりんって方が今きてはんねんな」と知って、どんな人なんだろうと気になってました。

でも、ちゃんと認識したのは実は最近なんですよ。

一番最初は、多分ご本人的にはあんまり嬉しくないかもしれないですけど、配信者のmittiiiさんとやり取りしてる切り抜き動画を見て「なんてまっすぐで素敵な方なんだ」と思ったんですよ。そこからあかりんのことを認識しました。

夢野あかり　嬉しい。まさか、mittiiiさんとの動画からだったなんて。

大石昌良　それから切り抜きや配信を見るようになって、このあいだ（カナダ在住のストリーマー）Eurieceが日本に来たときに一緒に『VALORANT』をやってたじゃないですか。その次の日に、僕もEurieceと仕事があったんですよ。

夢野あかり　ピザラジですか？

大石昌良　そう、ピザラジで。その時にEurieceに、ぽろっと「あかりんと一緒にできてうらやましいな」って言っちゃったんですよね。

夢野あかり　Eurieceから、大石さんと一緒にあかりんの動画見たよって聞きました。

大石昌良　僕が今あかりんのことを最推ししてるっていうことまでは伝わってなかったんですね。Eurieceに「最推し」っていう日本語が伝わってなかったのが良かった。

──大石さんは、夢野さんをどんな印象でご覧になっていたんでしょうか。