いまさら聞けない『Grand Theft Auto Online』のすべて
2024.03.03
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Young Sex改めYan Seku(ヤンセク)が1stアルバム『NATURAL PUNKS』を配信リリース。
前回のインタビューではアルバムについて掘り下げたが、こちらでは彼の内面に迫った話をしたい。
多重債務を抱えたメンバーによるヒップホップクルー・Tajyusaim Boyz脱退後、Yan Sekuは一時「消えていた」。『NATURAL PUNKS』のエグゼクティブプロデューサーである千葉雄喜(ex-KOHH)からも、Yan Sekuは音楽をやめようとしていた時期があったという話を聞いたことがある。
アーティストが「消える」ことは珍しくない。例えばストリートの事情が原因ということもあるだろうし、子供ができて経済的に安定しなければいけないという現実的な事情もあるに違いない。個人的な気分の場合ももちろんあるだろう。
どうあれ、もちろんほとんどの場合は本当に消えたのではなく生活しているわけで、筆者は常々アーティスト(に限らないが)の、そういう時期に興味があった。
ということで、ここではYan Sekuに赤裸々に語ってもらった日々の生活から、その頃の話について一挙に掲載したい。
目次
- 足を向けて寝られない。ヤンセクを応援してくれる地元のスタジオ
- 緊張しすぎた、突発のフリースタイルレコーディング
- 外に対する不満を歌うことに、興味は一切ない
- 音楽からも千葉雄喜からも逃げ出した、空白の4年間
- 再起のキッカケは、友人の一言
- 顔を合わせる度、作品を披露する“遊び”
- 言葉が出ない。なんとか謝ったら逆に──
- 取材後記 Yan Sekuインタビューを振り返って
──Yan Sekuさんは普段、どんな1日を送ってるんですか?
Yan Seku 朝起きて仕事行って、夕方くらいに帰ってきて、飯食うなら食って……まぁどっちにしてもスタジオに遊びきて、レコーディングしてますね。そうじゃない時は友達がたまに遊びに来て、みんなで1人1本マイク持って、なにかしらビートを流してフリースタイルしたりとか。
あとは、うちから15分ぐらいのところに土手があるんで、そこでくっちゃべってたりとか、彼女の家行ったりとかですかね。KOHHくんのスタジオ行くこともありますし。基本、地元にいます。
──このスタジオはもう10年ぐらい使われているとのことでした。こちらのスタジオとはどんな関係なんですか?
Yan Seku ず〜〜〜〜っと応援してくれてて、別に俺はここに何かを返せてるわけでもないんですけど、すごい良くしてくださって。
普段は、大体2〜3時間ぐらい入ったりするんですけど、例えば2時間予約して3時間目に突入しちゃって、それ以降のお金を払おうとするとなんか逆に怒られる、みたいな。「そんなのいらないから、レコーディングしてって」とか。
前は24時間営業だったんすけど、今は営業時間が変わって0時で閉まっちゃうんですよ。けど、それ以降でも「勝手に好きなだけやってって」って言ってくれて。機材もずっと置かせてもらってますし。もう、なんだろう……? 神様ですね。
『NATURAL PUNKS』が出るにあたっても、「ポスターとかつくってくれたら貼るから、用意して」って。普通そういうのってこっちからお願いすることじゃないですか。すごいっす。何から返していけばいいんだろうって感じはありますね。
──至れり尽くせりですね。すごいです。そういう関係はいつから始まったんですか?
Yan Seku う〜〜〜〜〜ん、いつからだろうな……。最初3、4年ぐらいは、本当に俺も月1回来たらいい方、ぐらいの客だったんです。けど、1人で曲を録るようになってからめちゃくちゃ来る頻度が増えていって、スタジオを経営するお父さんとお母さんと日常会話をする機会が増えていったんですよね。
それくらいからだと思います、どんどんやらせてもらえるようになったのは。すごい応援してくれてて、嬉しいっす。
──今回のアルバムはリリックを書かずにフリースタイルで録ったという話がありました。フリースタイルでRECするようになったきっかけはありますか?
Yan Seku レコーディング以前の話なんですが、一時期は、16小節……1バースって言うんすかね。1バースつくるのにも、ひどい時は1ヶ月ぐらいかかったり、途中で嫌になって書けなくなったり。(音楽なのに)「書く」っていう感じになっちゃってたんですよね。
それで、もう書けないというか、楽しくなくなっちゃったっていうのかな……。その後、最初にKOHHくんにお会いした時に、スタジオにお邪魔して。その時はレコーディングの仕方も何にもわかんなかったんですけど、隣でやってくれたんすよね。
まず、俺はただ歌うだけで大丈夫というところまでやってくれて、それで初めてフリースタイルで録ったんです。最初はフリスタってよりは、本当に助けてもらいながら「何が好き?」とか「今何がほしい?」とかそういう風にお題を振ってくださって。それで、どんどん完成に向かっていった。
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