Vol.2 「容姿革命」の本質
2019.06.11
人を叩く言い訳にも、自分を守るシェルターにもなる「キャラクター」。
それぞれのやり方でキャラを貫いてきたクロちゃんとはるかぜちゃん(春名風花)を通して触れる、現代のキャラクター考現学。
クリエイター
この記事の制作者たち
第1回では、「求められるキャラクターを演じる辛さ」について話してくれたはるかぜちゃん。最後はクロちゃんの謎のギフトプレゼンテーションで終わってしまったが……。
さてここからいよいよ核心。春名風花が「西村風花」として過ごした高校時代のエピソードへ。西村さん誕生のきっかけとなった、アンチからの攻撃。有名人に課せられる「有名税」の正体。第2回「キャラクターという、アンチからのシェルター」。
目次
- 「なるべく人と接さないように、ばれないように「西村風花」にした」
- 自分が幸せになったらこの人たちはすごい悔しいんだろうなって
- こっちが反応すると「有名税でしょ」って言われちゃう
- 結局は、他人にごちゃごちゃ言ってる自分を正当化する言い訳
──はるかぜちゃんは高校時代、本名ではなく「西村さん」という名前でずっと通ってらっしゃったというのをブログで告白されて(参考:春名風花 公式ブログ)。それが今回の「キャラクター」というテーマの出発点でもあったんですけど、その「西村さん」になってるときは、どういう気持ちで過ごしていたのか、すごく気になるんです。
はるかぜちゃん そうですね……自分もお芝居することがすごく好きなので、ちょっと楽しんでやってた節はありました。声も低くしてボサボサ頭で、眼鏡かけて姿勢も変えて。
クロちゃん いいじゃん! 昔の少女漫画みたい。
はるかぜちゃん 単純に擬態するのは好きなので。役のまま長時間いることができたのは、すごいいい経験だったなって思うんですけど……。
そもそも「西村さん」にした理由っていうのが、小学生のときに同級生に「春名風花さんって君の学校にいる?」って聞きまくる不審者が現れたりとか、中学生のときに「おたくの学校に春名風花いますか?」ってなんかの拍子でばれちゃって、それからクレーム電話が学校にきたりとか、関係ない人に迷惑をかけまくってしまったからなんです。それで、なるべく人と接さないように、ばれないように「西村風花」にしたんですね。嘘つきだったわけですよ。

──嘘つき……。
はるかぜちゃん 同級生にも申し訳ないなっていう気持ちはありますね。向こうはただただ好意的に接してくれていたのに。
──防御策だったんですね。
はるかぜちゃん そうですね、もしかしたらいまだに私が春名風花だったって知らない友達もいるかも。でも正直、西村風花と春名風花の性格は全然違うから、もし今この状態でみんなの前に現れたら「何で急に嘘くさい感じになってるの?」って言われそう(笑)。
──「春名風花」の方が嘘くさいってなっちゃう。
はるかぜちゃん それがちょっと怖いなと。
クロちゃん だけど面白いね、だってどうなるかわかんないじゃん。めっちゃ仲良かった子が、(素性を明かして)仲良くなくなる可能性もあるけど、それでもっと仲良くなる可能性もある。本人からしたらしんどいかもしれないけど。だけどはるかぜちゃんだったらそこも楽しめそうな気がするね。
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