“仲間を探す旅”をずーっとしてる感覚

Interview

Series

  • 2019.10.26 17:00:00

切った張ったのメジャーレーベルとも異なる、ライブハウスに根付く独立独歩のインディーズシーン。

アルカラ・稲村太佑の何気ない一言がその感覚を十全に表現している。

“仲間を探す旅”をずーっとしてる感覚

(左)大石昌良さん(右)アルカラ・稲村太佑さん

稲村太佑さんがギター・ボーカルをつとめるアルカラは年間100本以上のライブをこなすこともあるライブハウスバンドだ。加えて近年では、地元・神戸でネコフェスというサーキットイベントも主催し、日本のライブハウス文化を牽引する大きな存在になっている。

彼らの牽引してきたバンドシーンについては大石昌良さんの口からも前回語られた通りだ。

その活躍は音楽を辞めかけた大石さんを踏みとどまらせるきっかけとなっていたというドラマも明かされた。しかし同じように、大石昌良の存在もアルカラの活動方針に大きな影響を与えていた。

そして、二人の語るライブハウス史、ライブハウスイズム。

撮影:I.ITO

貫くライブハウスイズム

大石 ライブハウスの文化は芸能界とも違って、ある種ガラパゴス化しているとも言えるよね。

稲村 ガラ…パゴス化?

大石 独自の生態系を築いているというか。今のようにメジャーにこだわらずインディーズで自分たちのレーベルを持ったり、個人事務所みたいな形で活動するバンドが増えてレーベルや事務所が後追いで声かけてくるような今の流れをつくったのは、アルカラから下の世代なんじゃないかな。

稲村 俺たちより前にもあったとは思うけど、徐々に多様化がはじまる時期だった気もする。

自分たちでマネジメントも全部やるってスタイルの確立はハイスタ(Hi-STANDARD)がはしりだと思っていて、同じようなメロディックやハードコアのジャンルにはそういうスタイルも徐々に浸透していた。

そこからポップとかロックとかやってる俺らの方にも広まってきて、インターネットの発達もあって、より決まった様式がなくなって、三國志でいうなら群雄割拠の時代になってきた感じがする。

※Hi-STANDARD 多くのフォロワーを持つ日本の伝説的パンクロックバンド。1999年に自主レーベルから発売したアルバム「MAKING THE ROAD」が100万枚以上を売り上げるなど数々の伝説を持つ

DSC07235.jpg

大石 昔はそれこそハイスタのような、際立った一握りの人しかやっていなかった、DIYで自分たちの活動をかっこいいものとして広めることを当たり前にしたのはアルカラだと思うよ。

アルカラにならえみたいな後輩バンドもいっぱいいると思うんだけど、そのアルカラが今でも地元の後輩バンドとかと対バンするのもスゴいよね。

稲村 俺らはライブハウスでのやり方を突き詰めてきたバンドだから、勢いついてキャパが上がろうが、逆に落ち着こうがやり方を変えることはなくて、Zeppでワンマンをやるようになったからといって、地元の二十歳の若手と対バンしなくなることはないよ。

大石 興行なんて結局動員数がすべてだから、会場は大きければ大きいほどよくて、逆もまた然り。

それでも小さいところでやり続けるって、ビジネスじゃないなにか、信念があってのことだろうから、それを貫く姿勢ってやっぱりカッコいいな。

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