
“仲間を探す旅”をずーっとしてる感覚
稲村太佑さんがギター・ボーカルをつとめるアルカラは年間100本以上のライブをこなすこともあるライブハウスバンドだ。加えて近…
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20年という月日は、何かが変容するには十分すぎる時間だ。
「バンド」という音楽形態のあり方について考え続け実践し続けてきた2人が語る本音。
(左)大石昌良さん(右)アルカラ・稲村太佑さん
2人が歩んできた20年という時間の中で、世間も音楽シーンも大きく姿を変えた。
インターネットの発達、SNSの流行。その中で変容してきたバンドという音楽形態のあり方。
マルチな才覚を発揮するソロアーティストにスポットがあたりがちな現代において、バンドの楽しさを追求する2人がたどり着く、現代のバンドの価値とは?
ホスト:大石昌良 ゲスト:稲村太佑 取材・執筆:オグマフミヤ 撮影:I.ITO 編集:新見直
大石 今ってバンドだけで食える時代なのかな?
俺が知る範囲だと、Zeppでワンマンができるのにバイトもしてるバンドマンってごまんといるんだけど、それはバンドという形態のカロリーが高いからなんじゃないかなと思うんだよね。
※Zepp お台場にあるZepp Tokyoや、大阪にあるZepp Nambaなど、キャパシティ2000人クラスの大型ライブハウスグループ
稲村 岡崎体育も歌っとったもんな、ひとりやったら全部もらえるのにって。
「体育くん、でもさ、よ~く考えてごらん?
もし君がメジャーデビューして、
CDを出して80万円の利益が入るとするね?」
「うん」
「80万円は君のものさ!でももし4人組のバンドだったら?」
「4分の1?」
「それだけじゃない。グッズの売り上げ、出演のギャラ、
カラオケの印税、楽曲提供ぜ~んぶ君のものさ!
でも4人組バンドだったら?」
「4分割」
「ね?バンドざまぁみろだろ?」
「うん!バンドざまぁみろ!」岡崎体育「FRIENDS」より一部引用
稲村 まーくんの言う通り、バンドは効率の悪い形態だと思う。4人いるんやったら4人別々のところでライブすれば、単純な話4倍の稼働ができるわけだし、まーくんみたいに一人で全部やってしまう方が効率はいい。
でもそれぞれのバンドにフィットするやり方は違っていて、効率が悪いとしてもそのやり方からしか生まれない言葉や音楽がある。
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