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  • 2021.06.06

本はレコードになっていく? 「復刊ドットコム」にTom-H@ckが潜入

この世からなくなった絶版本を復活させる「復刊ドットコム」。

元音楽レーベルのA&Rだったという復刊ドットコムの取締役と音楽家で企業家のTom-H@ckとが交わす、音楽と出版のクロストーク。

本はレコードになっていく? 「復刊ドットコム」にTom-H@ckが潜入

TVアニメ「けいおん!」の楽曲で作曲家デビューを果たし、今では企業家として4つの会社の経営者の顔も持つTom-H@ck。気になるWebサービスを運営する企業を訪問する本連載。

「絶版」となり入手が困難になった本を復刊するサービス「復刊ドットコム」を運営する株式会社復刊ドットコムに突撃。

音楽業界と出版業界の話、気になる「高額転売」との関係性などについて、引き続き取締役の吉田淳さんとTom-H@ckさんが意見を交わす。

目次

  1. 音楽業界と出版業界の不況と未来
  2. コロナ禍の影響は? 電子書籍化は進む?
  3. 電子書籍化は、絶版の減少に繋がるか?
  4. 復刊を検討するときの判断材料
  5. ニーズはあっても復刊しづらいもの
  6. 「復刊」と「高額転売」の関係性
  7. 紙として所有するニーズに応える使命

音楽業界と出版業界の不況と未来

Tom-H@ck 吉田さんはもともと、僕と同じ音楽業界にいらっしゃったとうかがいました。

吉田 実はそうなんですよ。音楽レーベルでA&R(アーティストの発掘や育成など)業務も担当していました。

2000年に音楽業界からネット業界に転職をしたのですが、前年の1999年にiモードが誕生したんです。そこでインターネット業界の潮目が変わったというか、「これからはネットだな」という感覚がありました。そんな頃にちょうどTSUTAYAのネット関連事業で人材募集があって、インターネット業界で仕事を始めることになったんです。

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Tom-H@ck 僕自身音楽業界を見てきていますが、転職されて正解だと思います(笑)! どちらが良い悪いという話ではありませんが、日本の音楽業界も少なからず「失われた30年」の影響を受けました。

日本には、「失われた30年」と言われる、バブル以降の経済停滞期があります。音楽も、ちょうどその頃、特定のグループや事務所の一極集中で、彼らしか売れない時代があり、苦労したアーティストがたくさんいました。その頃に、「音楽業界で食べていくのは難しい」というイメージが強くなった。

でも、グローバル市場から考えると少し違います

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