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  • 2023.02.01

「いれいす」リーダー ないこインタビュー 歌い手戦国時代を生き抜くヒント

「いれいす」リーダー ないこインタビュー 歌い手戦国時代を生き抜くヒント

一つの成熟期を迎えつつある歌い手シーンだが、ここ数年、グループを組んで活動する動きが盛んになっている。歌い手グループ自体は2011年結成のROOT FIVEや2013年結成の浦島坂田船など以前から存在したが、近年は「歌い手自体の競争が激化し、注目を集める方法としてグループを結成する」という動きがある。

グループになることで、リスナー側の「箱推しをしたい」「メンバー間の関係性を楽しみたい」といった需要を満たすほか、ゲーム実況や声劇、作詞曲などメンバーそれぞれの得意分野を生かした活動をすることで、新規ファンの入り口を増やすメリットもある。

変化の激しいネット音楽シーンでも、かつてないスピード感でスターダムを駆け上がっている歌い手グループが、「いれいす」だ。りうらさん、-hotoke-さん、初兎さん、ないこさん、Ifさん、悠佑さんの6人によって2020年10月に結成、わずか2年でZeppや幕張メッセを含む全国6都市のツアーをスタートした。このほかテレビ番組『王様のブランチ』『バズリズム02』のタイアップに加え、企業コラボはファミリーマート、ドン・キホーテ、ZOZOTOWN、東武動物公園など、2022年の起用実績は枚挙にいとまがない。

【オリジナル曲】推しが見つかる3分ちょい! 2022 ver. / いれいす【歌い手グループ】

いれいすは、結成半年前に歌い手活動を始めたばかりだったないこさんが、一人ひとり声をかけて集めたセルフプロデュースのグループ。そこから「歌い手史上最速で武道館ライブをする」を目標に掲げ、歌ってみた動画だけでなく毎月2本のオリジナル曲リリース、メンバーソロアルバムを含め結成からすでに12枚のアルバムを発表、ほかにも毎日動画投稿企画を行うなど圧倒的な活動量で急成長を遂げてきた。

規格外の活動量とスピード感は、どのようにして実現されているのか。グループの発起人であり、いれいすが所属する株式会社VOISINGの代表でもあるないこさんに、インタビューを行った。

目次

  1. 勢いで言ってしまった「最速で武道館」を叶えるために
  2. 界隈トップクラスの活動量を維持できている理由
  3. 会社員経験は「大体全部が活動に役立ってる」
  4. 既存の事務所に所属するのではなく、VOISINGを立ち上げた背景
  5. いれいすからのお知らせ
  6. いれいすの『推しが見つかる3分ちょい!』アクスタをプレゼント!

勢いで言ってしまった「最速で武道館」を叶えるために

──ないこさんは2020年の4月に歌い手デビューされ、10月にはいれいすを結成されています。当時すでにグループを組む歌い手さんが増えていましたが、ないこさんは界隈をどんな風に見ていましたか?

ないこ 今ほど歌い手グループの市場が成熟していなかったことがあって、結成すれば誰でも跳ねるという状況だったと思います。グループを組むこと自体に注目が集まるという現象が起きていて、いろんなグループが台頭してましたよね。

僕も個人で歌い手をやっていて、「もっと大きくなりたい」という気持ちはあったし、まわりに仲のいい歌い手さんもいて、グループを組むのはすごく自然な流れだったと思います。

──「最速で武道館ライブをする」といういれいすの目標は、どのタイミングで生まれたものなんでしょうか?

ないこ いれいすの結成1週間後に行った、初めての生配信で言ったことです。正直最初は勢いで言ってしまったんですが、でもそれを実現するにはどうしたらいいんだろうって考えるようになって、いれいすはそこから本格的に始まった部分もありますね。

──生配信の勢いで言ってしまったところもあるけど、だからこそ行動で追いつくようにしようと。

ないこ そんな感じでした。いれいすは、会社としてやろうとかお金を稼ごうと思って始めたものでは全くないんです。仲のいい人や一緒にやっていけそうな人と組んで、自分たちの活動が大きくなったらいいなと、半ば趣味の感覚で始まったので。もちろん、趣味とはいえめちゃくちゃ本気ではあったので、グループとして伸びるための最善策をずっととってきたつもりです。

──実際に活動していて、改めて「グループで活動する強み」はどんなところに感じていますか?

ないこ これはないこの個人的な考えですが、今も僕らが始めた頃も、歌い手界隈って全然個人に目がいかない世界だったんです。冷たいことを言うと、グループを組まないとそもそも注目すらしてもらえなくて。

ただ何より、信頼できる仲間が5人いることは大きいです。全活動者の中でも、いれいすはトップクラスの活動量だと思うんですが、それを2年半ぐらいやってこられているのも、精神的な部分で支え合えているからだと思います。

──ないこさんはご自身のnoteで「グループ活動をする上でメンバーに一番求めるものは『同じ水準で頑張れること』だと思ってる」と書かれていました。これからグループを組んで歌い手活動をしていきたい人に向けて、いれいすのように自分と同じぐらいの熱量で歩んでいける人の見つけ方を教えていただけますか?

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