「ゲームでマイノリティを描くこと」LGBTQ+当事者が語る、社会を変えるゲームの力
2021.11.02
「ゲーム脳」という言葉が死語になって久しい2020年は、奇しくも、ゲームが私たちのメンタルヘルスに与える影響について考えさせられる1年となった。ゲームは心の健康を救うのか? 最新の研究データと事例を参考に、その相関性に迫る。
2019年、世界保健機関(WHO)がゲーム依存を疾病として認定した。
適用は2022年からの予定だが、今年の4月1日、これを根拠とするかたちで日本国内では一足先に『香川県ネット・ゲーム依存症対策条例』が施行され、多くの議論を呼んだ。
そんな議論もコロナという危機の前ではあっという間に掠れてしまい、今度はロックダウンがもたらすメンタル不調のリスクに対する効能について論じる記事が、海外メディアを中心に出版されるようになった。
そんな風潮を後押しするかのように、今年の11月にはゲームのプレイ時間と幸福度の相関性を研究して「ビデオゲームをプレイすることは幸福度にポジティブな影響を与える」と結論付ける論文がオクスフォード大学より発表された(外部リンク)。
同研究は従来の研究とは異なり、対象の「自己申告」ではなく「実際」のプレイ時間をゲーム会社の協力を得て採取することで、ゲームとメンタルヘルスのより正確な相関関係に迫る第一歩として注目を浴びた。
しかし、ゲームのメッカとも言えるここ日本国内のメディアで、ゲームとメンタルヘルスのポジティブな関係性について論じる記事や研究は不思議なほどに少ない。
たしかにゲームがメンタルヘルスに与える正確なメリットとリスクについては、さらなる学術的な研究の発表を待つしかないだろうし、ゲームは決して抗うつ薬やカウンセリングの代替にはなりえない。
しかし、ゲームがそれらではカバーしきれない部分を補ってくれるサプリメント(補助)になりえる可能性があるのではないか。
度重なる外出自粛の波によるメンタル・クライシスをゲームに救われた一人として、そんな問いが筆者の頭には自然と浮かんでいた。そして、その体験にはただの「逃避」以上に、自分を成長させてくれる要素があったのではないかとも感じていた。
その問いの答えをネット空間に求めていると、メンタルヘルスに関する議論がよりオープンな海外では、「ゲームが私を救ってくれた」という経験談を語る記事や動画がコロナ以前より幾多も投稿されていることを知った。しかも多くの閲覧数と賛同を得ている。
ゲームという逃避先はいかにして人々の心を救っているのか? 今回はそんな彼らの体験から、筆者自身の「ゲームとメンタルヘルス」の経験とともに考えていきたい。
執筆:LIT_JAPAN 編集:和田拓也
目次
- 「日課を与えてくれる」リハビリとしての『どうぶつの森』
- 「闘い続ける意志」寓話としての『ダークソウル』
- 「逃避」コミュニティとしての『ゲームセンター』
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