若いオタクはアニメからVTuberに流れたのか? 7つのポイントから考察
2022.07.31
クリエイター
この記事の制作者たち
アニメ系YouTuberのGiggukはチャンネル登録者数280万人を誇る欧米アニメコミュニティの代表的な存在だ。現在では「KADOKAWA BOOK☆WALKER」傘下のタレント事務所GeeXPlus社のサポートを受け、Netflix Animeのホストを務めたり、日本のアニメ関連企業をスポンサーにつけながら活躍の幅を広げ続けている。
前編では、彼自身のアニメ史とチャンネルの成長に照らし合わせて、世界のアニメ受容の変遷について存分に語ってもらった。
後編となる今回は、彼のYouTube論にフォーカス。2007年から活動を続ける最古参YouTuberのGiggukが現在も勢いを増し続ける秘密に迫った。
インタビュー・執筆:LIT_JAPAN 撮影・編集:和田拓也
目次
- 僕にはなかった子ども時代を提供したい
- クラウドファンディングの間違った使いかた
- 日本に欠けた、「フェアユース」の視点
- 海外YouTuberからみた、日本アニメのロリ・エロ表現
- 海外YouTubeシーンのトレンド
- 欧米のアニメオーディエンスが抱える問題
──アニメYouTuberの最古参として13年近く活動されてきたGiggukさんのモチベーションはどこにあるんでしょうか?
Gigguk 僕がYouTubeの動画をつくるのが好きなのは、僕がアニメを好きだからです。クサく聞こえるかも知れませんが、アニメが好きじゃなくなったら、僕はアニメについての動画はつくらなくなると思います。
その確信は日本に移ってきてから、強くなっています。日本で「Trash Taste」というポッドキャスト番組を始めて、アニメに関係ない色々なコンテンツづくりも試しているんですが、それで改めて気付いたんですよ。僕は「Anime Guy(アニメのヤツ)」で満足なんだって。
同じくGeeXPlusに所属しているTheAnimeManとCDawgVAと共にホストを務めるTrash Tasteポッドキャスト。チャンネル開設からわずか9ヶ月で登録者数は80万人を突破している。
Gigguk だから、アニメへの情熱が冷めてしまうまで、アニメに関する動画をつくり続けても構わないと思っています。なぜなら、僕の動画づくりの根幹には「皆がアニメについて話せる場所をつくりたい」という気持ちがあるからです。僕にはなかった子ども時代を提供したい。
今のキッズたちがアニメへの愛を普通に共有できて欲しい。その根幹にある気持ちが僕の動画づくりを後押ししてくれているんです。
──なるほど。皆がファンダムの一部であると感じられるように。
Gigguk その通りです。皆がコミュニティの一部だと感じられるようにしたいんです。その感覚は僕には与えられなかったものだから。
──Giggukさんは、そんなコミュニティづくりを、ご自身が活動を続けるためのマネタイゼーションにも上手く繋げられていますよね。まだ日本では馴染みのないサービスですが、サブスクリプション型の支援サイト「Patreon(*1)」の活用がその良い例かと思います。
Gigguk Patreonがなければ、今日の僕は存在していなかったと言っても過言ではありません。
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