LGBTQ差別はなぜレゲエに深く根差してきたのか? ヘイト騒動に巻き込まれたMINMIインタビューも
2022.11.05
価値観の分極化は、ライブ現場から顕在化した──語るべき未来への可能性。
「トレンドが力を失った」。
およそ1年前にKAI-YOU Premiumに寄稿したコラムでこう書いた。音楽カルチャーにとって、2020年は“シーン”を喪失した一年だった。
新型コロナウイルスの感染拡大で大きな社会変動に見舞われ、ライブでの大合唱やコールアンドレスポンスが象徴するような「音楽を通した興奮や感動を共有する」場は失われた。パブリックな場所でポップ・ミュージックが機能する場面が減り、オンラインカルチャーがもたらすバズの力が相対的に強まった。
そこから1年。果たして2021年の音楽シーンにはどんな動きがあったのか。
目次
- 価値観の“分極化”は、ライブの現場で顕在化した
- 「NAMIMONOGATARI」が残した禍根と、大きく新しいうねり
- 音楽シーンの分極化は、ネガティブなだけではない
- ネットカルチャーの胎動、過去を更新したニコニコ動画
- カリフォルニアのハイパーポップでも叫ばれる「うっせぇわ」
- 感受性とテクノロジーは、バラバラであることを望む
正直、印象としては、とても大きな霧に包まれているような感触がある。モヤモヤしている。
コロナ禍によってハッキリと前景化したのが、価値観の“分極化”だった。
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