【開催中止のお知らせとお詫び】ハハノシキュウ×佐藤友哉「小説の言葉、ヒップホップの言葉」公開対談
2020.03.24
「たまたま天才だった」のか「たまたま天才じゃなかった」のか──
※本稿は、2016年に「KAI-YOU.net」で掲載された連載を再構成している
クリエイター
この記事の制作者たち
「計算高さじゃ感覚に勝てない」 Sick Team/Street Wars(2011)
ラッパー・ハハノシキュウによるMCバトルコラム連載の第2回である。
ルールは先攻後攻2回ずつ。ハハノシキュウ本人とそれを1歩引いて俯瞰している立場の母野宮子という2人が交互にコラムを執筆していく。
※本稿は、2016年に「KAI-YOU.net」で掲載された連載を再構成している
目次
- 先攻1本目 ハハノシキュウ「バトルMCは曲がダサい?」
- 後攻1本目 母野宮子「世の中そんなに甘いわけがない」
- 先攻2本目 ハハノシキュウ「たまたま天才じゃなかった」
- 後攻2本目 母野宮子「ハハノシキュウほど自分の見せ方が下手なラッパーはいない」
ある日、この連載の当時の担当編集の藤木さんからこんな依頼を受けた。「今回はバトルMCの音源制作について原稿を書いてほしいんです」。
なぜかMCバトルに詳しくない“女子高生”の藤木さんですら「バトルMCは曲がダサい」と言われがちなことは知っていた。バトルMCの僕としては、非常に筆を入れづらい題材である。
※このコラムではヒップホップやラップに詳しくない人のことを「女子高生」と呼んでいます。詳しくは連載を第0回から読んでほしい。
2010年代後半、MCバトルを認知する人が異常なほどに増加した。主に「高校生RAP選手権」と「フリースタイルダンジョン」の影響だと思う。
一方で、MCバトルで名前が知れ渡ってもCDの売り上げやライブの動員はさっぱりで「その先に繋がったぜ!」っていう実感のあるMCは脱力してしまうくらい少ない。
僕だってそうだ。
人に比べて欲深くない僕ですらも、MCバトルファンのバトル以外への反応の希薄さに寂寥を抱いてしまうのが正直なところだ。
僕なんかMCバトル界の大スターであるDOTAMAと一緒にアルバムを出してるんだぞ。それでもこの現状だ。色んな意味で食えない状況だ。
それでも僕の場合はMCバトルで得たものを利用して、わりと上手くやってる方だとは思う。
ただ、上手くやってると言ってもラッパーとしてではなく、ライターや作詞家としてと言った方がいいような状況だし「自分の作品に打ち込むのが本来の姿勢でしょ」と言われてもおかしくない。
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