「何もかも犠牲にしてもいい。そんぐらいハマったんですよラップに」

Interview

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  • 2019.08.31 17:00:00

シーンの熱い耳目を集めるヒップホップ集団「舐達麻」。“リアルかリアルじゃないか”という問い自体が彼らの前で無効だったことは、取材を終えた今になってよくわかる。

3本に及ぶロングインタビュー、最後に語られたのは彼らの哲学と信念。

「何もかも犠牲にしてもいい。そんぐらいハマったんですよラップに」

舐達麻(左から)DELTA9KID、G PLANTS、BADSAIKUSH

埼玉は熊谷を拠点に活動するヒップホップクルー・舐達麻

待望の2ndアルバム『GODBREATH BUDDHACESS』が本日、8月31日の“野菜の日”に発売された。

さらに、ヒップホップ好きを必ず唸らせる大きな発表も控えている。その勢いは天井知らずだ。

前回、彼らと常に共にある唯一無二にして絶対の存在について話を聞いた。

これまで断片的にしか語られてこなかったその生態系に迫った取材も、本稿が最終回。

語られたのは、彼らのリリックの源泉、その哲学と信念、そして野望について。

取材・執筆:新見直 撮影:I.ITO

目次

  1. “鋭い言葉”という存在
  2. 『限りなく透明に近いブルー』の衝撃
  3. 仲間の存在、“舐達麻”という組織
  4. それぞれの“役割”
  5. 活動を支える“大人”
  6. 最強の16小節
  7. 赤い目をした神の吐息
  8. 「ヒップホップで更生できますか?」
  9. 一片の迷いもない
  10. 熊谷という街の大きさ
  11. 「リアルか、リアルじゃないか」という問いは無意味だった

“鋭い言葉”という存在

去年と今年とで、彼らを取り巻く環境は明らかに変わっている。

「比較すればそうですけど、そんな『売れてる』とかは感じてないですね。

例えば(熊谷の)Lagoonでライブして、終わって1時間経った後にお姉ちゃんたちが100人待ってるとかになればそりゃ『やべえわ』ってなるけど、なってないですもん」(BADSAIKUSH)

「ライブ終わったら結局すぐ始めちゃうしね」(DELTA9KID)

どこまでも冷静な3人。Vol.1でも書いたが、上り調子にも関わらず、自らを客観視するスタンスは一貫している。

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それはもちろん、彼らの音楽にも如実に表れている。

Nujabesといったいわゆる“ジャズヒップホップ”と呼ばれる潮流を受け継いだようなジャジーで落ち着いたビートに、淡々としたフロウでハードコアなリリックを吐き出す。それが時に叙情性さえも帯びるのが、舐達麻のスタイルだ。

落とす白紙俺なりの解答
血を分ける歌詞がこの道のガイド
言の葉に魂込めるバースと
退路消しアクションゼロ繋ぐラスト
「楔」DELTA9KIDのverseより

裏社会をたゆまず歩いてきた彼らは、そのストイックな言語感覚をどこに身につけたのか。

ある時、日本語には、鋭い言葉とそうじゃない言葉の2種類があるって気付いたんですよ」とBADSAIは言う。

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リリックのルーツ