日本だけでなく中国・bilbiliにも活動の幅を広げるバーチャルYouTuber（VTuber）の神楽めあさん。

前編では、「バーチャルシンデレラプロジェクト」（通称・VCP）メンバーに選出された心境や中国のファンについて話をうかがいました。

「最初は詐欺だと思った」VTuber中国進出の先駆者、神楽めあの挑戦

いまや日本や世界で、様々なバーチャルYouTuber（VTuber）が活躍していますが、神楽めあさんほど毀誉褒貶の激しいVTuberもあま…

家庭の事情と外で働きたくない思いから、必ず稼ぐと背水の陣でVTuberを始めた神楽めあさん。はじめは「詐欺かも」と思いつつも中国のファンから熱烈な誘いを受けたことをきっかけに、中国に進出して劇的な人気を得ました。その一歩は、彼女が意図しなくても、日本から中国で活躍する多数のバーチャルYouTuber（VTuber）たちに道を拓いた先駆になったと思います。

後編では神楽めあさんのデビューからこれまでの道程をうかがいました。

目次

1. 日・中を股にかけた神楽めあの歩み
2. トラブルだらけのソロライブ、それも良い思い出
3. 側にいたいから一番面白くありたい　神楽めあの交友関係
4. 10年続ける神楽めあのメッセージ
5. 自分の心に正直な愛すべき存在・神楽めあ

日・中を股にかけた神楽めあの歩み

──神楽めあさんの現在までの出来事、イベントなどについてもうかがわせてください。2019年4月に新大久保の「unique LABORATORY」でトークイベント「神楽めあLIVE」が開催されました。めあさんが最初に会場でファンの方と交流したイベントかと思います。

神楽めあ　ほんと最初期ですよね。懐かしい。

あのときはコロナ禍じゃなかったので、中国から来てグッズを爆買いする人がいて。

ありがたいんですけど、買えない人も出たんですよ。「もし買いすぎた方がいたら譲ってあげてください」って前代未聞のアナウンスをした記憶があります（笑）。

──歌の上手いめあさんが本格的にライブ出演した入り口として2019年11月、初のオリジナル曲「すとろべりぃ♡こんふぃちゅ～る」を発表しました。様々なイベントの出演時に歌っており、めあさんを代表する曲だと思います。制作当時の思い出を聞かせてください。

神楽めあ　可愛い曲をつくりたい、自分の表題曲にしたいとすごく考えました。

キズナアイちゃんの「AIAIAI」が出た時期で（外部リンク）、「めっちゃ可愛い！」と思って、フューチャー・ベース的な、ポップな感じの曲が欲しくて出来たのが「すとろべりぃ♡こんふぃちゅ～る」でしたね。

イチゴ好きとかないんですけど（笑）。可愛いものをいっぱい詰めて欲しいってお題でできた楽曲ですね。

──2019年12月に「BILIBILI MACRO LINK 2019广州」に出演されました（外部リンク）。大きな舞台で、めあさんが3Dで登場した初のイベントだったかと思います。

神楽めあ　そうなんですよ。MVのももしき先生が描いてくれた衣装のまま3D化しました。

たしか、すっごいでっかい会場だったんですよ。出たときはやることで精一杯で、大して意識してなかったんですけど、いま思えば「やばいところに出たんだな、あたしすごいな」って思います。

──2019年末には、ファン投票でVTuber部門の「Bilibili Live Star」（BLS）に選ばれました。この特典としてその後のソロライブも決定しています。

神楽めあ　当時投票がぬるっと始まってて、私はよく分かってないままファンの人がアイテムを投げてくれてました。意識してからも別に1位目指してとかはなく普通に配信してました。

ただそのアイテムってお金なので、「お金欲しいな」ってやってたらライブの出演権とかいただける結果になったんですかね。

──BLSに選ばれてからはいかがでしたか？その後のファンミーティングやソロライブに向けて様々な準備があったと思います。

神楽めあ　リハーサルや打ち合わせが多くて「頭おかしくなるー！」ってなってました。配信できないのに焦ってケータイから配信したり帰ってきて配信したりしてたんですが、結局けっこうな回数の配信をしてたみたいです。

大変過ぎてあまり記憶がないところがあります。

トラブルだらけのソロライブ、それも良い思い出

──2020年7月末に通常衣装の3Dモデルをお披露目、8月にファンミーティングを開催しました。ファンミーティングはコロナ禍の中のイベントでご苦労もあったかと思います。いかがでしたか？

神楽めあ　オタクと一対一で交流するような、参加したファンにマイクを持たせてしゃべらせる企画が組まれて、ほんとにあれが苦痛でした。