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  • 2021.10.03

切り抜きは応援? 「Vすこすこ丸」らVTuber切り抜きチャンネル運営が語る、知られざる実態

またたく間に広がった配信の切り抜き動画。

チャンネル運営陣たちの一日と切り抜く動機に迫る。

切り抜きは応援?  「Vすこすこ丸」らVTuber切り抜きチャンネル運営が語る、知られざる実態

現在、YouTubeのトップページを開けば、多くの人がおすすめ欄で遭遇する“切り抜き”動画。今や配信者の動向をチェックするのにお馴染みのジャンルとなっている。

こうした動きは「Twitch」などのクリップ機能がある配信サイトでは当たり前だったものの、バーチャルYouTuber(VTuber)はじめYouTubeで活動する配信者が増加することでさらに活発化している。

VTuberは当初から、ハッシュタグを使ってファンたちの二次創作活動を奨励し活性化することに長けた配信者の一団で、切り抜き動画に対しても例外ではなかった。

この切り抜き動画については、最近ではYouTubeの「Content ID」という著作物を追跡するシステムを使った収益の折半や、各事務所がガイドラインを制定し条件付きで公認を宣言するなど仕組みとしても洗練。元2ちゃんねる管理人・ひろゆき(西村博之)やラッパーの呂布カルマなど、VTuberや配信者に留まらないムーブメントとなっている(関連記事)。

一方、映画のあらすじを10分程度に切り抜きまとめた「ファスト映画」と呼ばれる動画は、似たような形式ながら逮捕者が出るなどしている。

では、VTuberの切り抜き動画チャンネルはどのように運営されているのか? その舞台裏を直撃した。

取材に登場するのは「海外ドラマーニキ」ことThe 8bit Drummerと白上フブキの切り抜きで有名な「Vすこすこ丸」、主に佃煮のりおが運営するのりプロなどの切り抜きを投稿する傍ら新規YouTubeチャンネルの作成・運営を手掛ける「見どころ!切り抜きVtuber」の両チャンネル運営者だ。

目次

  1. 好きだからこそ続く? 切り抜き動画の制作
  2. お風呂の時間も配信チェック 編集は1本10時間超えも
  3. 伸びる/伸びない切り抜き動画の特徴は?
  4. 知らない人でも好意的に楽しめること 切り抜きの編集方針
  5. 初期からVTuberを追いかける運営者たち
  6. ファスト映画と切り抜き動画、何が違う?
  7. 切り抜きはファンとして歩調を合わせるために有用
  8. 二次利用との歩み寄りが文化の発展を助ける

好きだからこそ続く? 切り抜き動画の制作

「Vすこすこ丸」は、開設は2019年11月。現在、登録者数は3.92万人。収益化を行なっているチャンネルだ。現在は病気の家族を介護する傍ら、チャンネルの運営を続けている。

Vすこすこ丸は「海外ドラマーニキ」と白上フブキの切り抜きが人気

対して、「見どころ!切り抜きVtuber」は、収益化は一切行なっていない。開設は2020年5月。登録者数は現在4.25万人に上る。運営者は現在、VTuber関連の企業に勤めているという。

見どころ!切り抜きVtuberは、のりプロ関連動画が中心

「元からVTuberが好きだったんですけど、切り抜きを始める以前は特に仕事をせずニートみたいに暮らしてたんです」(見どころ!切り抜きVtuber)

「仕事もした方がいいんじゃないか」という周囲のすすめもあって、好きなVTuberの切り抜きなら続くのではないかと動画編集を始めた。

切り抜きチャンネルをポートフォリオに、クラウドワークスで映像編集の案件を受注。チャンネルも初期は1日100再生だったものが、毎日の投稿により昨年の5月には1日1万再生されるように。

「チャンネルの収益化をしてないので、続けてもお金が入ってくることはないんです。ただ、最初クラウドワークス(で映像編集の仕事)をやったときに、単価があまり高くない感触がありました。単価を高くするためにはやっぱり実績だなと、これぐらいのチャンネルを運営できるという実績をずっと打ち出し続けているイメージですね」(見どころ!切り抜きVtuber)

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「見どころ!切り抜きVtuber」の作業デスク/本人提供

「Vすこすこ丸」の運営者も「一番初めは、大好きだった電脳少女シロちゃんの切り抜きをつくった」と振り返る。

「切り抜きと言うのもおこがましい、本当にしょうもない自分用のまとめ動画をゲーム配信をしていたチャンネルのアップロードしたのがきっかけです」(Vすこすこ丸)

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