Vol.1 バーチャルが生み出す新しい文化経済圏

Column

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  • 2019.05.20 19:00:00

今、バーチャルというこれまで未踏だった新しい世界に文化経済圏(エコノミー)が成り立ちつつある。

バーチャルリアリティの技術が個人にまで浸透し、バーチャルYouTuberをはじめとするタレントやクリエイターたちが登場。多くの企業もその新しい世界に参入し、ビジネスと文化を急速に発展させている。

まだ未開の世界、バーチャルとは一体何なのか。今後私たちに何が可能になるのか。何がもたらされるのか。バーチャルガールズユニット・KMNZ プロデューサー ninoP(二宮明仁)がその実践と思考を記述する。

Vol.1 バーチャルが生み出す新しい文化経済圏

画像出典:REALITY内で配信された音楽番組”ぶいおん!!” より

拡大を続けるバーチャルカルチャー

バーチャルYouTuberたちの躍進が止まらない。

オリコンランキングトップ10に富士葵YuNiのアルバムがランクインすれば、KMNZはm-floや中田ヤスタカ、レオタードブタとヤギハイレグはtofubeatsとイベントで共演したりしている。樋口楓は単独ライブでZepp Osakaを満員にしてみせた。

樋口楓1stライブ「KANA-DERO」

バーチャルライブ空間/アプリ「cluster」や「REALITY」では毎週のようにバーチャルライブが開催され多くの同時接続者数を叩き出す。日清のCMで世間に大きな衝撃を与えたキズナアイ輝夜月。様々なSocial GameがVTuberたちとのコラボキャンペーンを実施する。KMNZのVTuberアパレルアイテムは販売が開始されると即日完売を繰り返す。

バーチャル界の同人即売会「バーチャルマーケット2」では125,000人の動員を記録。Social VRの最大手「VRChat」では日々様々な技術革新とコミュニケーションが行われ、独自の文化を形成してきている。毎日のようにトレンド入りするVR/VTuber関連のキーワード。テレビや雑誌でも連日のようにバーチャルに関するニュースが取り上げられる。

バーチャルという名の新しい現実

バーチャル。今この言葉のもと、新しいカルチャー/経済圏が生まれてきている

2016年にHTC VIVE, Oculus Riftが販売され、2016年12月にキズナアイが活動を開始、そして、2017年11月にねこます氏が「やらなければ、はじまらない・・・」とYouTubeで叫んでから、企業だけでなく多くの個人クリエイターを巻き込んで、全てが動き出した。

嵐を呼ぶ VRけもみみ帝国の野望

ゲーム、アニメ、漫画など、現実に存在しない仮想の物語がたくさん生み出され、一大産業を形成する国・日本において独自進化をとげていくバーチャルカルチャー。

現実に存在しない空間、現実に存在しない人間たちが生み出していく新しい「リアル」。いま多くの人たちが熱狂しているバーチャルの本質とは何か? どのような時代背景があるのか? どのような経済圏をつくりだしていくのか?

このコラムでは読者の皆さんと一緒にバーチャルが生み出すカルチャーとエコノミーの可能性について模索していきたい。

コラムの第一回目となる今回は、本題に入る前の準備段階として、バーチャルIPプロダクションという不思議な仕事と、仕事の背景にある考えを紹介していきたい。

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バーチャルから生み出される運動の総体

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