VRChatこそVTuberの可能性を拡げる? ミライアカリの卒業配信、ぽこピーランド開園
2023.04.05
※本校は、2021年10月に「KAI-YOU.net」で配信された記事を再構成したもの
クリエイター
この記事の制作者たち
ここ数年で、ゲーマー界隈を賑わせることのある話題がある。「ブースティング」である。他人に自身のランクを引き上げてもらう行為を指す。
2021年にも取り沙汰されたことがある。その発端はWindows向けのタクティカルシューター『VALORANT』における「ブースティング」行為だった。事件に関わった者には報酬のカットや活動自粛など、厳しい処分が下された。
さらには、当初ブースティング行為が発覚していなかった他チームの選手・ストリーマーなどに飛び火した。
筋金入りのゲーマーであれば、『VALORANT』におけるブースティング行為がそうした厳しい処分に相当することは、容易に想像できるだろう。
しかしながら、近年のPCゲームのコミュニティの爆発的な成長と共に、各プレイヤー間でブースティングという行為についての認識にギャップが生じている。上記の行為に対して同情的な意見をお持ちの方もいるはずだ。
このブースティングの正体とは一体何なのか。また、彼らはなぜこのような厳罰を受けなければならなかったのか。あるいは、なぜゲームコミュニティにおいてはブースティングが悪質な行為だとされるのか?
今回はPCゲームコミュニティに長年鎮座してきた「ブースティング」というタブーを取り上げたい。
目次
- ゲームアカウントはゲーマーにとっての身分証
- コミュニティから強烈に糾弾されるモラルの問題
- ブースティングの何が悪質なのか
- 初心者が楽しむ場を破壊してしまう行為
- 上級者が無双する弱い者いじめ
- 人とつながる手段としてのブースティング
- 新規ユーザーを根付かせる手っ取り早い手段
- 「魔境」突破のためのブースティング
- パーティのレート制限を回避するためのサブアカウント
- マナー違反には常識的な対応を
原始、私達は仲間内でゲームを楽しんでいた。
皆で一つの家庭用ゲーム機を取り囲み、時に協力し合い、時に勝利を巡り争った。顔を見知った間柄でゲームの腕前の優劣を付けたりもしたが、自分が世界で何番目に強いのか、見当もつかなかった。
時代は巡り、2021年。相変わらず私達はゲームを楽しんでいるが、その楽しみ方は大きく異なる。わざわざ一つのゲーム機を囲まずとも、インターネットでつながった各々のゲームハードで一緒に遊ぶことができる。
むしろ現実の友達よりも、ゲーム中に知り合った顔も知らぬ人と遊ぶ機会の方が多い。
自身のゲームの腕前を知ることも容易だ。ランクマッチをプレイすれば、自身のゲームアカウントに実力が顕在化した階級が紐付けられる。
地元で一番の腕前だとしても、世界中の人々を相手取るランクマッチにおいては、中の下程度の階級だったりするのだ。この階級をもとに実力が近い者同士でランクマッチのマッチングが組まれる。
ゲームアカウントは今やゲーム内での身分証明書、履歴書に相当する。
自分がどのようにそのゲームを遊んでいるか、腕前は如何ほどなのか、自身のアイデンティティを示すものとなった。無論、貸し借りは禁物である。
「ブースティング(Boosting)」とは、他者の力を借り、ゲームにおけるランクマッチの階級を引き上げる行為全般を指す。
これにより、ブースティングを受けた者はより上の階級を自身のプロフィールに表示でき、実力より盛ったマッチングに参加することとなる。
一般的には、上位ランクプレイヤーにランクの低いサブアカウントを使用してもらい、マッチングを調整した上でパーティを組み、敵を蹂躙してランクを上げてもらう行為を指す。以後、本文で使用する「ブースティング」は、すべてこの行為に読み替えていただきたい。
広義では、自分のゲームアカウントにログインしてもらい、ランクを上げてもらう行為も含む。しかし日本のゲームコミュニティにおいては、この行為は「代行」と呼ばれ、「ブースティング」と区別される。
本文においても、「代行」と「ブースティング」は明確に区別することとする。
ゲームの公平性を損なうプレイについて pic.twitter.com/yEJrAejzP1
— VALORANT // JAPAN (@VALORANTjp) September 29, 2021
多くのゲームにおいて、アカウントの共有は認められない。『VALORANT』も、「アカウント作成者が第三者にアカウントを共有する行為」を明確に禁じている。
したがって「代行」行為が発覚した場合、アカウントの停止など厳罰を処される。この際、「家族がプレイしていた」等の言い訳は通用しない。
一方、『VALORANT』におけるサブアカウントを使用しての「ブースティング」行為は、規約違反には類しない。規約上は問題なく、あくまで個人のモラルの問題であるとされる。
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