Yan Sekuの頭の中──Tajyusaim Boyz脱退から千葉雄喜プロデュース、逃げ出した空白の4年
2024.03.15
「カルチャー×アート×スタートアップ」繋がらないはずだったものが繋がり合う世界的な流れ。
そんなシーンの渦中にあるe-Sportsチーム・FENNELの新代表・⾼島稜とラッパー・OZworldは「経営者も選手もストリーマーもラッパーも、結局は表現者」だと語る。
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3月18日、e-Sportsチーム・FENNEL(フェンネル)が代表取締役社⻑の変更を発表した。
ストリーマーの仏こと堀⽥・マキシム・アレクサンダー氏に代わり、⾼島稜氏が1月1日付で代表取締役社⻑CEOに就任。
2000年生まれ、24歳という若さの新代表について、親交のあるFENNEL所属のラッパー・OZworldは「素直にまっすぐで一生懸命」と評する。
OZworldがe-SportsチームであるFENNELに加入したきっかけの1つが、「KAI-YOU Premium」での仏氏との対談だった。それから約3年の月日が経ち26歳となったOZworldは、ラッパーとしてだけでなく経営者としても活動の幅を広げるようになった。
普段から『スマブラ』を一緒に遊ぶだけでなく、OZworldが代表をつとめる会社のビジネスについて話を交わすという2人。新体制になりFENNELはどこへ向かうのか。e-Sportsやヒップホップ──カルチャーとスタートアップが混じり合う領域、そこで抱える課題とは何なのか。
今回再び、新たに就任したFENNEL代表とOZworldとの対談が実現した。
新たな代表の新たなビジョン、OZworldの経営者としての側面。「大成功だ」と言える説得力あるモデルになりたいと話す2人の対話から、変わりゆくe-Sportsシーンの在り方を探る。
目次
- 『スマブラ』でコミュニケーション、FENNEL新社長の素顔
- ゲームをするよりもFENNELが勝つ瞬間に立ち会いたい
- e-Sportsチーム・FENNELの「世界一を取りに行く」戦略とは?
- e-Sportsとヒップホップに共通するアイディアを責任を持って動かせる人材という課題
- FENNELとOZworldが共創するエコノミー・ゾーンとその意識
- FENNELは「カルチャー×アート×スタートアップ」の課題解決のモデルになる
──今回、高島さんが新社長に就任され、これまで務めていた仏さん(堀⽥・マキシム・アレクサンダー)が退任するということになりました。どういったいきさつがあったのでしょうか?
高島稜(以下、高島) これまでは僕は取締役とCOO(最高経営責任者)として務めていましたが、今回を期に代表権が僕に移り、代表取締役社長(CEO)という形になりました。
堀田の強みは特に0を1にするエネルギーと、自身が活動者としてやってきたからこそのシーンを洞察する力にあると思っています。創業当初からこれまでは、堀田の強みを活かし、シーンにアンテナを張り、チャンスを察知したら素早くアクションをかけてまず形にする、そこからビジネスモデルを後付けで考えるような攻め方をしていました。
しかし、FENNELも創業当初と今ではフェーズが違う。今後は1つ1つの事業のサイズも大きくなり、より高い戦略性が求められると思うし、FENNEL自体もゲームシーン発ではないメンバーがジョインしてくれる多様な組織になっています。
こういったフェーズの変化がある中で、今後のFENNELの成長に関して代表取締役会長の遠藤将也と堀田と3名で話をして「高島が社長で引っ張っていくのが良いのでは」という結論になりました。
3人でその話をしたのは2023年の春頃。その後、1月まで実務の引継ぎをしつつ、今回落ち着いたタイミングで発信をさせていただきました。
──今回はFENNELの社長に高島さんが就任されるとのことで、FENNELに所属しているOZworldさんを含めた対談という内容となっています。OZworldさんがFENNELに加入して以来、お2人はどのような関係だったのでしょう?
OZworld(以下、OZ) そうですね。かなり仲良くさせてもらってました。
高島 OZくんが今進めているプロジェクトについて僕が聞いてフィードバックを出してみるとか、逆に両国国技館で開催された『VALORANT』の大会にOZくんにライブ出演してもらったりといったところもありましたね。
沖縄で開かれたOZくんのライブに自分が遊びにいったり、つい先日にあった東京でのライブにもいったりしてます。あとは一緒にシーシャに行ったり、『スマブラ』も一緒にやったり……。
──なるほど(笑)。ビジネス上の関係だけでなく、プライベートでも友人レベルのお付き合いなんですね。
高島 僕はそう思ってます。
OZ 僕もです。あまりにも『スマブラ』で負けすぎて、悔しくてテレビを買って練習するくらいには影響を受けてます(笑)。
──OZさんから見て、高島さんはどんな人柄の方でしょう?
OZ 素直にまっすぐで一生懸命。ゲームをずっとプレイしてきたタイプではないけども、この業界でプライドや責任感をもって仕事をしている方で、FENNELという船でこのシーンというゲームをクリアしようと頑張っている方という印象です。
──逆に高島さんから見たOZworldさんはどういう印象を持ってましたか?
高島 出会う前から前の名義のR'kuma(レオクマ)として彼を認識していて、曲も聴いたことがあったんです。当時は僕らの周囲にはアーティストがいなかったですし、単純に「有名人」「アーティスト」という風に見てました。
ただ実際に会ってみると、めちゃくちゃ優しかったんですよね。どうしても怖いイメージがあったんですけど、初めからフレンドリーでした。
──高島さんのお好きなゲームはなんでしょうか?他のインタビューでも、こういった部分はお話されていなかったようでした。
高島 前提として、実はゲームはあまりやらない方なんです(笑)。ただ、最近は『スマブラ』にめちゃくちゃハマってやるようになりましたね。基本的に誰とでもできるので、社内コミュニケーションとしてやることもあります。オフィスで作業が終わってスマホをイジってるスタッフがいれば、「やろうぜ」って誘うこともありますね。
つい先日も、OZくんと彼の友達やアーティストにFENNELの音楽スタジオを見に来てもらって、事務所で『スマブラ』をやって……みたいなことがありました。
もちろん全くゲームに触れてこなかったわけではなくて、小中学生の頃は『Call of Duty: Modern Warfare』から「CoD」シリーズをプレイしてましたね。
──「CoD」シリーズということは、そのあとには『Overwatch』『AVA(Alliance of Valiant Arms)』『PUBG: BATTLEGROUNDS』をプレイしたり?
高島 いや、FENNELに入ってしばらくするまではPCのゲームはやったことがなくて、むしろ知らないゲームタイトルの方が多いくらいでした。
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