Vol.2 「容姿革命」の本質

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  • 2019.06.11 20:00:00
Vol.2 「容姿革命」の本質

「VR - Virtual Reality / KMNZ」より

バーチャルの大きな特徴の一つが「容姿」を思うままにデザインできることだ。

人種、 性別、年齢という人間社会のパーソナリティのみならず、イラストもしくは3Dモデルで形にすることができれば誰にだって何にだってなれる。

バーチャルYouTuberのブームの根底はここにある。

かわいい女の子が好きな男性がそのキャラクター自体になることも、その逆で女性がかっこいい男性キャラクターになることも可能だ。もちろん人でなくてもいい、しば犬や猫、たぬきなどの動物でも、ロボットでも、落花生でも、ヘアピンでもいい。天使でも悪魔でもいいし、今まで概念上存在しなかったキャラクターでも良い。

現実社会において容姿はコミュニケーションに強い影響を与える。同性/異性に対してそれぞれ応対を変える人はいるだろうし、年齢が大きくはなれた人に対して年が近い子と同じようなコミュニケーションする人はなかなかいないだろう。

人は、他者と接する時に自然と容姿からバイアスをつくる。本当の性格や人柄を深く知る前に、容姿の印象からこの人は大体こんな人だという認識をつくってしまう。

容姿を思い通りに描けることで、印象バイアスから解放される。バーチャルの世界で何らかの姿(アバター)になった人が驚くのは、他者から現実と違った接し方をされることだ。以下はバ美肉勢(※1)の中でも有名なマグロナちゃんのツイッターである。

※1「バーチャル美少女受肉」あるいは「バーチャル美少女セルフ受肉」の略。バーチャル上の美少女として受肉=バーチャルキャラクターとしての人格をつくることを指す。

マグロナちゃんは見た目だけではなくボイスチェンジャーの使用と努力の研鑽によって、女性のような声を発することに成功する。このツイッターはリアルの友人から日頃とは違った印象を獲得した瞬間である。

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バーチャル化による「回復」と「部品化」

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