『ラヴ上等』は恋愛リアリティの枠を越える──再評価される日本文化としての“ヤンキー”
2026.01.19
創刊から100号を数えるごとに独自の“世紀”を重ねる『暮しの手帖』は、第5世紀を迎えた。つまり、通巻400号を超えたことになる。
多くの雑誌がそのビジネスモデルの根幹に据える「広告」を採用してこなかった同誌が、2019年現在まで息付いている理由とその歩み。
『暮しの手帖』は2019年8-9月号で「第5世紀」を迎えた。通巻100号を迎えるごとに新しい「世紀」を迎えたとするこの呼び方は、戦後を代表する編集者として名高い花森安治が考案したもので、『暮しの手帖』は今年で通巻400号を超えたことになる。
2002年から2019年まで続いたこの雑誌の「第4世紀」は、まさに雑誌の危機の時代のなかにあった。1970年代には百万部に迫った発行部数は現在20万部以下まで落ちたものの、雑誌の退潮期においてはまだしも堅調な部数といえる。
後で詳しく述べるように、この雑誌は広告をとらず、実売だけに支えられている。こうしたモデルを維持したまま通巻400号を達成したことは快挙といえるだろう。
2016年にはNHKで同誌を創刊した大橋鎭子と花森安治の二人をモデルとする連続テレビ小説『とと姉ちゃん』が放映され、関連書の刊行も相次いだ。『暮しの手帖』の伝説が再び話題になったことで、店頭でみかけるたび手にとっていたが、今年に入ってはっきりとした変化を感じるようになった。
執筆:仲俣暁生 編集:新見直
目次
- 実現したのは“グラフィック・ジャーナリズム”
- ファクトとデータに依拠したプラグマティズムの伝統
- 「ていねいな暮らし」から社会派企画 「第4世紀」の試行錯誤
- 「二度と戦争を起こさないために」受け継がれる創刊理念
- ラジカルで大胆で美しいジャーナリズムを
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