Interview

Series

  • 2022.06.24

「前に進む自分の足を止められない」メジャーデビュー控えるVTuberの胸のうち

VTuberかアーティストか。メジャーデビューという大きな岐路に立ったMori Calliopeは「どこまで行けるか試してみたい」と語った。それが、彼女からリスナーへのメッセージにもなっている。

「前に進む自分の足を止められない」メジャーデビュー控えるVTuberの胸のうち

もし音楽活動が本当に自分のやりたいことであって、努力する覚悟があるなら、(音楽の世界で)成功できると思います。 VTuberの音楽シーンには、まだまだ未知の可能性が広がっていると思うので

チャンネル登録者数200万人突破、海外勢VTuberとしては初となる大手レコード会社からのメジャーデビューをこの7月に果たし、獣道を歩み続けるMori Calliope

前編では彼女自身のキャラクターソング論や、彼女が直面した「言葉の壁」にフォーカスした。

後編では自身のパーソナルな側面を赤裸々に歌った『end of a life』の制作秘話から始まり、Calliopeがどのような視聴者層から人気を得ているのか、そして自身が現在立たされている岐路と葛藤について存分に語ってもらった。

記事最後には、読者へのメッセージとプレゼントキャンペーンの詳細も。

目次

  1. 『end of a life』Mori Calliopeが得たものと失ったもの
  2. アニメは海外でもメインストリームにもなったけど…
  3. Mori Calliopeは『ミレニアル世代』の代表?
  4. VTuberかアーティストか ―とある音楽家の苦悩―
  5. Mori Calliopeから贈るメッセージ「あなたがどこまで行けるかを試すきっかけになってくれたら」
  6. 7月のメジャーデビューにむけて&プレゼントキャンペーン

『end of a life』Mori Calliopeが得たものと失ったもの

[MV] end of a life - Calliope Mori (Original Song)

──Calliopeさんが昨年の10月に発表された『end of a life』は、ご自身のパーソナルな部分に踏み込んだ、リスナーにある種「Calliope以前」のCalliopeさんを覗かせるような楽曲だと感じました。この楽曲の制作秘話があれば教えていただけますか?

Mori Calliope もちろんです。この楽曲を書いた当時、自分がよくいた場所を訪れる機会が何度かあったんです。

その時に、あることに気づいて悲しくなってしまったんですよ。それは、そこにいる顔ぶれが完全に変わってしまっていたことです。一緒に楽しんでいた友達や先輩たちが皆いなくなってしまっていたんです。

それはもちろんコロナ渦などの影響で外出が難しくなっているということもあると思うんですが、完全に変わってしまっていたんですよね。私も自分自身の安全を考えて外に出ることに対して不安になっていたし、なにより忙しいということもあるので、「ああ、自分の人生の1ページが終わってしまったんだな」ということに気づいたんです。

──自分を取り巻く風景が変わってしまっていたことに改めて気付いたと。

Mori Calliope 今では話すこともなくなってしまった当時の友達や、一緒に楽しんでいた人たち……そんなことを思い出した時にすごい落ち込んでしまったんです。

特に、そこまでの道のりが一変してしまった。その道のりの風景は一緒なんですが、そこからの“眺め”が変わってしまっていたんですね。それがとても衝撃的で、この曲を書くきっかけになりました。

──感慨深いですね。

mori立ち絵.jpg

Mori Calliope (C)2016 COVER Corp.

Mori Calliope そうですね……。私が影響を受けた人たちはいなくなっていて、新しい顔が増えていた。それは歓迎すべきことではあるんですが、私は彼らとは面識もないし、私が目当てにしていた人たちはいなくなっていたので、もうあそこに行く理由はないなと思ってしまって。

私はその場所やコミュニティそのものに惚れ込んだわけじゃなくて、その当時そこにいた人たちのことが好きだったんですよね。だから、誰のせいというわけではなく、私自身の問題なんですよね。

──それは新陳代謝とも言えますが、たしかに寂しさはありますよね。

Mori Calliope だから、すごくパーソナルな曲なんですよね。自分の人生の1ページが終わって、いつの間にか次のページに進んだことについて顧みるような曲なんですよ。

──Calliopeさんの人生の中の1ページが終わったことを振り返るというか。

Mori Calliope そうですね。私も年を重ねて、その人生の1ページが終わりを迎えたことで、やっと(自分はここから去らなければいけないんだと)理解することができたと思います。でも、当時の友達や尊敬する人たちを思う気持ちは変わらない。

アニメは海外でもメインストリームにもなったけど…

──なるほど。次のページに進んでいるという意味では、今Calliopeさんはご自身の形でラップをしていて、海外にそれを逆輸入しているわけですが、その後進などは出てきていると思いますか?

  • 800本以上のオリジナルコンテンツを読み放題

  • KAI-YOUすべてのサービスを広告なしで楽しめる

  • KAI-YOU Discordコミュニティへの参加

  • メンバー限定オンラインイベントや先行特典も

  • ポップなトピックを大解剖! 限定ラジオ番組の視聴

※初回登録の方に限り、無料お試し期間中に解約した場合、料金は一切かかりません。

法人向けプランはこちら
10日間無料でおためし