あなたが正しいと信じる選択を『チキンがおいしいレストラン』
2020.01.30
マンスリー大麻レポート。2022年の幕が開けたばかりの現在、路上で、ネットというストリートで起こっている、二極化した大麻ビジネス最前線。
この連載が始まり早半年、「大麻」にまつわる様々な事象を多角的に取り上げてきた。年明け1回目ということで、現状を整理しつつ2022年の大麻を巡る動向、また連載や取材の今後の見通しについて触れたい。
目次
- 乖離の流れは止まらず 二極化した日本の大麻市場
- 半グレも呆れる、CBDを取り巻く現状
- グリーンラッシュというより、今はカンナビノイドラッシュ
- 医療用大麻をめぐって、揺れ動く情勢
- メルカリで売買される合法大麻「HHC」
最初は例によって、この取材を開始したきっかけとなり、大麻に関するワールドワイドな知見を持つ日本のCBDビジネスの草分けベンチャー・株式会社Itemsのマーケティングディレクターである小池匠さんから、現状と展望についてざっくばらんに聞いた。
「僕らはもう2年間(CBDビジネスの)製造・販売を続けています。最近は購買層への聞き取り調査結果も出てきて、CBDの認知度が本当に高まったのを感じますね。逆に言えば始めてから認知されるまでに2年かかってしまったとも言えますが」
Itemsが提供するのは美容用品、化粧品といった女性向けのCBD製品
「起業当初はやっぱり私自身『大麻(=非合法)の……』という印象はあったので、営業先でも正直嫌悪感をもたれる空気が多々ありました。そういう状況の中、品質にこだわって試行錯誤しつつ製造してきて、最近は明らかに(事業の)幹が太くなったと実感します。
CBDだからと嫌悪感を持たれることはまったくないですし、当初とは比較にならないくらい契約が取りやすくなった。営業に行ったクリニックで『私は大麻に肯定的です』と耳打ちしてくれるお医者様もいるほどです。
市場では『CBDは合法的にリラックスできる製品』という打ち出し一色だった頃から、私たちは肌に良い、美容に良いという観点で製造・販売してきました。最近になって日本でもCBDの美容効果を期待する声が高まり、私たちもその反響を実感しています。蒔いてきた種をようやく刈り取る段階というか、本当にいい感じですよ」
今では消費者がCBDを大麻由来と特に意識することなく購入するようになった。
だが同時に、連載の初回でも触れた現象が、最近さらに顕著になっているとも言える。その現象とは、CBD市場の二極化である。
ここでもう一人、同じく本連載取材開始時から、違法製造・密輸など表に出にくい大麻事情を事細かに解説してくれている新宿の半グレ・X氏に話を聞いた。
Photo by Keisuke Kuribara on Unsplash
「最近はTHCを含有していない(合法の)CBDのVAPEを所持していても、職質でそれが発覚すれば、尿検査を求められたり、家宅捜査が入ったりという話を聞くことがある。実際にそれで(住居から違法薬物が出て)逮捕につながった話も聞きますから、警察が余計に疑いの目を向ける部分はあるでしょう」
職質時に「これはCBDだから(違法成分は)入っていない」と強弁すれば、かえって違法薬物への関与が疑われるケースがあるとX氏。タトゥーが目立つような外見ならなおさらで、警察の職務を考えればそれを偏見とは言い難いだろう。
昨年(2021年)末、X氏の事務所を訪ねた際、氏から「これを見てください」と小さなビニールにパンパンに圧縮された緑の植物片を出されたことがある。鼻を突くような独特のニオイで、思わず眉をひそめる。
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