LGBTQ差別はなぜレゲエに深く根差してきたのか? ヘイト騒動に巻き込まれたMINMIインタビューも
2022.11.05
「『ミッドナイト・ゴスペル』がヤバい」という声が少しづつ大きくなり、「観る瞑想」「アニメの幻覚剤」など、様々なかたちで形容され話題となっているNetflixオリジナルアニメ。
斬新なアニメーションとポッドキャストを組み合わせた、“トリッピー”な内容となっている本作は、単にスピリチュアルな作品にとどまらない。このアニメの本当のヤバさとは一体なにか?
自分のことだけを考えている時、君は自分しか寝るスペースの無い小さな部屋にいる。自分の考えから離れると、大きな家に引っ越せる。(そうすると)人を招き入れられる。君も他の人も入れる広さだ。
『ミッドナイト・ゴスペル』第6話より
4月10日。
こうも毎日コロナの影響で自宅に篭もっていると、日に日に自室の壁が全方位から押し迫ってくるような感覚に陥る。
最初は意気込んで始めた自宅での筋トレも長続きせず、余計なことを考えてしまう。“余計なこと”というのは、“どうでもいいこと”よりも少々厄介だ。
”余計なこと”から解放されるために、瞑想初心者を音声でガイドしてくれる巷で人気のアプリを使って、瞑想にでも挑戦してみた。普段は雑に扱っている身体という容れ物をいたわり、頭は冴えきって最高の感覚だったが、これも3日で飽きてしまった。禅の道は険しい。
ダークウェブで活況を呈する「インスタント禅」なら堪え性のない筆者でも行けそうだが、気は進まない。
4月20日。
世界中がナショナル大麻デーの祝福に湧く中、海外の友人から届いた1件のメッセージにはこう記してある。
「俺たちのための番組がNetflixで始まったぞ」
君が魔術や仏教について学びたくて、『ミッドナイト・ゴスペル』を観るのもアリだ。でも、君がただハイになってソファに溶け込みながら、幻想的な情景と共にヒッピーたちがダベってるのを観たいという理由で番組を観るのもアリだ。どっちもアリなんだ。
ダンカン・トゥルッセル
『ミッドナイト・ゴスペル』は、「宇宙配信」をライフワークにしているクランシーが毎回様々な「死にかけている世界」にダイブし、住人にインタビューしていくというもの。ゲストとして登場する住人は、理不尽な世界で逞しくサバイブするうちに独自の哲学や死生観を身に付けてきており、我々視聴者とは文字通り「生きる次元」の異なる人物ばかりだ。普段Netflixを観る感覚でイッキ見をしていると、コッチ側に戻ってくるのが難しくなる。
実際に筆者は最初の2話を観ただけで、その日は1日中ボーッとしてしまい、何も手に付かなかったほどだ。
Netflixのジャンル分け曰く、『ミッドナイト・ゴスペル』は”現実の枠を越え”ていて”独創的”で”知性に訴える”内容だ。
「観る幻覚剤」と多くの海外レビュアーが評するのも納得の内容で、同作品は視聴者を容赦なく「実存の危機」に落とし込む。生と死、不安と孤独、生きる目的といった重たいテーマが、可愛らしくも悪夢的なアニメーションと共に鼓膜と網膜を侵食してくる。
『ミッドナイト・ゴスペル』のアニメーション監督は、言わずと知れた米・人気アニメ『アドベンチャー・タイム』を手掛けたペンデルトン・ウォードだ。子供向けの米・アニメチャンネルの『カートゥーン・ネットワーク』から開放された彼が本領発揮。ボング片手に彼の作品を楽しんでいた大きなお友達にサービスしまくる、”トリッピー”な出来になっている。
問題はもう一人、番組の共同制作者であるダンカン・トゥルッセルだ。彼は高校時代からグレイトフル・デッドのコンサートに忍び込んで、駐車場にたむろしているヒッピーからLSDのシートを購入するような破天荒な人生を送ってきたスタンダップ・コメディアンだ。そのエピソードを面白おかしく話した彼のスタンダップ・コメディ(漫談)はYouTubeで500万回再生もされている。
そんな彼にはコメディアン以外に、もう1つの顔がある。それがポッドキャスト・パーソナリティーのホストとしての顔だ。
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