「ブースティング」はなぜ悪質なのか? ゲームコミュニティから批判される理由
2023.04.09
『週刊VTuber経済ニュース』。2023年4月から放送されているキズナアイ出演のテレビアニメ『絆のアリル』を分析。VTuberとアニメの取り組みについて紹介する。
バーチャルYouTuber(VTuber)関連トピックを毎週ピックアップし、よりPOPに、より深く掘り下げていく『週刊VTuber経済ニュース』。
第5回はキズナアイさんも出演するテレビアニメ『絆のアリル』をはじめ、VTuberとアニメの関係について解説する。
目次
- キズナアイ無期限活動休止 『絆のアリル』いよいよ放送開始
- キズナアイが消えたその後の世界から始まる『絆のアリル』第1話
- 『絆のアリル』人気のほどは?
- 『絆のアリル』と連動した配信プロジェクト「Alleles」は低空スタート
- VTuberとアニメ 「バーチャルさん」の功罪
- VTuber×アニメ事例の活性化
- 「VTuber×アニメ」の未来を占う分岐点
2022年2月にバーチャルYouTuberのパイオニア・キズナアイさんがラストライブ「Kizuna AI The Last Live “hello, world 2022”」をもってスリープ(無期限活動休止)。
このライブ内で告知されたのが「キズナアイのアニメ化」だった。
『絆のアリル』は、そのアニメ化プロジェクトを基にした作品だ。
キズナアイさんを目指す少女・ミラクの物語を核に、作中にはキズナアイさんも出演しており、バーチャルアーティストの最高峰・ラピンドールを受賞したレジェンド的な存在として登場する。
第1話では、キズナアイさんの登場から始まって、バーチャルアーティストを称える「バーチャルグリッドアワード」のラピンドールを受賞したコメントを述べた。
さらに、実際にキズナアイさんのラストライブで歌われ、これまで未公開だった楽曲「Linx」のMVが満を持して初公開。公開から1週間と経たず、再生数は45万回を超えている。
『絆のアリル』の劇中では、キズナアイさんがラピンドール受賞後に突如表舞台から消えたあとの物語であることが描写されている。
彼女に憧れを持っているミラクの配信や学園での生活が展開され、『絆のアリル』第1話はこれからの物語の世界観がよく理解できるような構成になっていたように思う。
さて、『絆のアリル』は、テレビ東京・テレビ大阪・テレビ愛知というTXNネットワーク3局に、BSデジタル放送のアニマックスという4局のみでしか放送されていない。そのため、視聴可能な対象が限定的で、放送時のリアルタイムでの盛り上がりについてはビハインドを背負っていると言える。
さらに、もはや改めて言及するまでもないが、日本ではテレビ離れが進行しており(総務省「令和4年 情報通信に関する現状報告の概要」)、筆者の知る限りでもテレビを持っていないために『絆のアリル』を見ていないというVTuberファンの存在が散見された。
一般社団法人日本動画協会「アニメ産業レポート2022」によると、アニメ制作市場は新型コロナウイルス感染症を起因として、一時的な縮小をたどった状態から2021年は回復しており、過去最高だった2019年からみるとやや減少している。2023年春期時点で、こうした再度拡大傾向にある市場が『絆のアリル』にどう影響したかを図ることは現時点では難しい。
一方、インターネットによる動画配信の普及は進んでおり、同レポートでは、アニメ配信全体で2021年の国内アニメ映像配信売上は前年比165.9%増の1543億円へと急伸したことに触れている。
動画配信においては、『絆のアリル』はAmazonプライムで星2.5、ニコニコチャンネルで5万回再生、ABEMAで7万再生※を記録している。
※それぞれ4月10日時点
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