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2023.08.10
隔週でお届けするVTuber経済ニュース。今回は、日テレから生まれたClaN Entertainment大井代表の取材協力のもと、同社とVTuber業界拡大の鍵を考察。
バーチャルYouTuber(VTuber)関連トピックをピックアップし、よりPOPに、より深く掘り下げていく『VTuber経済ニュース』。
第18回は、日本テレビグループでVTuberやクリエイター支援などを行うClaN Entertainment株式会社について解説する。
「コンテンツ事業」「ネットワーク事業」「ソリューション事業」という3つの軸について見ていく。
目次
- ClaN Entertainment大井代表取材協力で紐解く、3つの柱
- VTuber起用のテレビ番組制作──ClaNのコンテンツ事業
- news every.との連動企画が進行中
- 「バーチャル推し電WA!!」や「VTuber Fes. BPM」など、イベントも多数
- 「プロジェクトV」と「ガリベンガーV」、テレビ曲の垣根を超えたコラボも
- 天開司にVTuberらのサポートを行うネットワーク事業
- MCNは乱立状態? ClaNの強みとは
- 「何もしてくれなかった」参加VTuberがMCNに求めるものの正体
- C+へ──改名と領域拡大の背景
- ClaN Studioはじめとしたソリューション事業
- VTuberCMの好事例? 壱百満天原サロメの日テレ枠でのCM
- VTuber事務所との連携を強化中
- 現状のテレビ放送市場とこれから
- マスメディアへの露出が鍵? みずほ銀行のレポート
ClaN Entertainment株式会社は、日本テレビグループでVTuberに関する事業を中心に行う企業だ。
大井基行氏が2018年に日本テレビ放送網株式会社の新規事業開発制度でVTuber事業の社内ベンチャー「V-Clan」を立ち上げ、その事業をスピンアウトする形でClaN Entertainment株式会社を2022年4月に設立。日テレの子会社として発足し、そのまま大井氏が代表取締役社長に就任した。
それに先立つ2020年11月に日本テレビ放送網株式会社は「新しい経営戦略について」を発表。コロナ禍が業績に打撃を与えている中、地上波放送に留まらない事業の柱を構築するための新たな成長戦略を策定している。
グループが今後飛躍的な成長可能性があると捉えるデジタル領域でのコンテンツ制作を担うClaN Entertainmentは、グループ再編の中で設立されたことからも、日テレにとって少なくない期待を担っていると言える。
2023年8月現在、主に3つの事業で構成されている同社を、事業別に見ていく。
まずは、番組やイベントを企画/プロデュースするコンテンツ事業。
日本テレビでは、ClaN発足以前から衛星放送(BS)でキズナアイさんやミライアカリさんの冠番組を放送されてきた。
ClaN Entertainmentの体制になってからも、引き続き新たな番組制作が行われている。
VTuberプロダクション・ホロライブに所属する大空スバルさんがレギュラーで2023年4月から始まった「MUSIC VERSE」や、地上波レギュラー番組として放送されていた「プロジェクトV」などのテレビ番組がそれだ。
さらに、SPWN/ニコニコ生放送で放送する「推しすぎてV」など、インターネット上で配信する新規コンテンツの創出も行ってきた(現在同番組は終了し、「MUSIC VERSE LIVE」となった)。
既存の番組とVTuberとの掛け合わせも、ClaNは行ってきている。代表例では、日テレ系のニュース番組「news every.」との連動があげられるだろう。
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