KAI-YOU Premium 1周年 「個の時代」や「越境性」…そのテーマを振り返る
2020.03.31
音楽と演技という、全く異なるアプローチながら一つの作品をつくりあげる上で共に作品を彩る存在であるアーティストと声優。
それぞれの立場から交わされる話は、どのような地平に到達するのか? 冷静に分析された現状認識は、やがて静かな熱を帯びていく。
ボブカットに鋭くも優しい目線、緩めの黒いシャツに黒いボトムスと天辺から爪先まで似通うこの二人は「アニソン界のおしゃべりクソメガネ」こと“オーイシマサヨシ“名義のアカウントを持つ音楽クリエイター大石昌良さんと「声優界のおしゃべりうそメガネ」こと櫻井孝宏さん。
大石さんはアニソン界の最重要人物としてシーンの最前線を走るトップクリエイター。そして櫻井さんも同じアニメ業界に声優として20年以上のキャリアを誇り、いまだ一線で活躍を続ける大ベテランである。
打ち合わせなしに当日のファッションまで合わせてしまうほどのシンクロを見せる2人だが、ある一点においては全く逆の思想を持っていた。
「台詞をしゃべるより、歌を歌う方が難しい」そう語る声優・櫻井孝宏に対し、「僕には声優はできない」ミュージシャン・大石昌良はそう語る。
積んできた技術が全く異なるため当然と言えば当然ではあるが、声優と歌手、同じ声での表現を追求するもの同士でありながら、演技と歌、その表現法については正反対の感触を抱いている。
それはなぜなのか? 似た者同士の二人が言葉を交わす中で浮かび上がった相違点と、それでも似通う表現者としての本質とは。
ホスト:大石昌良 ゲスト:櫻井孝宏 取材・執筆:オグマフミヤ 撮影:I.ITO 編集:新見直
目次
- 生き別れの兄弟?ドッペルゲンガー?
- 櫻井孝宏が感じたアニソンの難しさ
- 時代と共に変化する、求められる声優像
- 声優に埋め尽くされるアニソンシーン
──共演の度に「似ている」と言われるお二人ですが、本日は偶然にもファッションの系統まで一緒ですね。
大石 似ているってだけで対談にお呼びしてしまったんですが、まさかここまで寄ってしまうとは思いませんでした(笑)。でも本人達としてはそんなに似ていると思ってないんですよ。
櫻井 人類を4つに分けたら同じ袋に入るだろうとは思いますけど、こういう髪型ってそもそもトレンドですしね。
──櫻井さんがメインキャストで参加されている『ダイヤのA』の主題歌を歌ったことが大石さんがアニメに関わるようになったきっかけだったということで縁が深く、今では共演の機会も多いお二人ですが、出会った当時を覚えていますか?
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