【開催中止のお知らせとお詫び】ハハノシキュウ×佐藤友哉「小説の言葉、ヒップホップの言葉」公開対談
2020.03.24
ラッパーになる近道──
※本稿は、2016年に「KAI-YOU.net」で掲載された連載を再構成している
クリエイター
この記事の制作者たち
「いつも有難う先輩 的外れなナイスアドバイスは最高 もう最後 旅立ちます明日 fuck you お世話になりました」Swanky Swipe/Fake feat.仙人掌(2006年)
ラッパー・ハハノシキュウによるMCバトルコラム連載の第4回である。
ルールは先攻後攻2回ずつ。ハハノシキュウ本人とそれを1歩引いて俯瞰している立場の母野宮子という2人が交互にコラムを執筆していく。
目次
- 先攻1本目 ハハノシキュウ「これだけは覚えておいてほしい」
- 後攻1本目 母野宮子「もっとシンプルな入門方法がある」
- 先攻2本目 ハハノシキュウ「改めて親切な本題に入ろう」
- 後攻2本目 母野宮子「最も手っ取り早いラッパーデビューのルート」
僕はこれから、親切で優しくて現実味のある話をしようと思っている。
それはラッパーに憧れている君のための近道であり、MCバトルが史上最も流行っているこの現状を利用してできる最善の方法である。だからこそ、これだけは覚えておいてほしい。
ラッパーというのは“ひねくれ者”じゃないとなれない。
つまり、僕がこれから話す現実的なラッパー「超」入門を、君はひねくれたマインドで小馬鹿にすればいいのである。
簡単だろ? わかるだろ? それだけで君はラッパーになれる。僕のアドバイスなんて唾を吐きかけてしまえばいい。素直にハイハイ聞いたって、君はいいラッパーにはなれない。
ハハノシキュウ
まず、君の生活基盤や年齢や住んでいる場所は不確定要素ではあるけど、とりあえず東京に来てほしい。君が地元で幅を利かせられるなら、こんな文章を読む必要はない。
そして、休日を自由に選べる仕事をしてほしい。君が大学生で、関東の大学に通っているのなら、奨学金をしっかり借りておくか、親に嫌な顔をされても仕送りを値上げしてもらった方がいい。
とにかく、ちゃんと生活ができるように身の回りを整えるところからはじめよう。ラッパーには金が必要だからだ。
ラップでメシを食う方法を僕は知らない。だから僕は、何かでメシを食いながらラッパーをやる方法を代わりに教えている。
そしてラッパーになる入り口として、これから「MCバトルへの鍵」を渡すつもりだ。
まあMCバトルには鍵なんかかかってないし、ノックすればすぐに開けてくれる。だけど心配性の僕としては、万が一ロックされたドアのために、それを用意しようと思う。
僕は気軽にそれをノックできない側の人間だった。ノックできる側の人間はこんなのを読まずに、僕に対してひねくれて自分で入り口を探せばいいと思う。
最初にハハノシキュウの主張に対してひねくれるなら、“MCバトルに一切出ないでラッパーになる”ことを強く薦める。
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