若いオタクはアニメからVTuberに流れたのか? 7つのポイントから考察
2022.07.31
クリエイター
この記事の制作者たち
VOCALOID(以下ボーカロイド、ボカロ)の登場によって、DTM経験者はもちろん、それまで創作に縁のなかった人も音楽制作にチャレンジし、作品を発表する機会を得た。学生から社会人まで、様々なバックボーンを持つ人たちが、初投稿を経て一人の”ボカロP”となっていった。
連載第三回となる今回は、群雄割拠の若手ボカロPの中でも独自性の高い作品を生み続ける、いよわさんにお話をうかがった。
彼は2018年の高校2年生のとき、スマホ一台で制作した「終末のお天気」でボカロPデビュー。
パターンにしばられない不規則な曲展開、リリースカット・リバースピアノの実験的なフレーズ、不安定さと心地よさの同居するメロディ――これらが構築する「不安定なポップス」は年々洗練されていき、今のボカロ界隈を見渡しても唯一無二の域に達している。
前編ではいよわさんのルーツと作品づくりにおけるこだわりに迫り、後編ではボカロPとして生き続けるためのスタンスについてうかがった。
目次
- 兄の影響で、小学校低学年からニコニコ動画を見るように
- 最初の4~5作はスマホだけでつくっていた
- 宝探しのような作業を繰り返して、見たことのないものを見つける
- 「全部一人で」つくり続けるために
──先日KAI-YOU Premiumで、ボカコレ秋のルーキーランキングトップ3のFushiさん、はゆ茶さん、にっくきゆうさんによる座談会を実施したんです。そのなかで、いよわさんがボカコレ期間中にツイートされていた「はゆ茶このやろう」の話が盛り上がりまして。
いよわ あれはボカコレステーションのランキング発表を、リアルタイムで拝見してたときのツイートなんですよね。ボカコレには既存のボカロ楽曲のRemix作品で競うRemixランキングがあるんですけど、ボカコレ秋で僕は2位で、はゆ茶さんの作品がぶっちぎり1位だったんです。
はゆ茶さんが「ラグトレイン」をRemixした「newスーパーラグトレイン」
いよわさんがRemixした「マーシャル・マキシマイザー」
いよわ 今回のボカコレは今までと毛色が違っていて、はゆ茶さんもそうなんですが、いわゆるネタに振った作品やニコニコらしい作品がたくさん出てきて、それがめちゃくちゃ面白かったんですよね。
やっぱり実力を持った人が全力でふざけてるのって面白いので、そういう部分に対してのリスペクトも全部凝縮した上でのツイートでした。「やってくれたなこのやろう!」みたいなニュアンスです(笑)。
──ニコニコ動画との出会いについては、お兄さんの影響だったと伺いました。
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