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  • 2023.12.25

TRPGは夢を叶えてくれる──健屋花那&周央サンゴ流、現代的“TRPG沼”のハマり方

TRPGブームの仕掛け人たる「ゲームマスター」たちへのインタビューを通し、その裏側を紐解く本連載。

今回は、少し視点を変えてブームの渦中で最もTRPGを楽しんでいる「プレイヤー」2人が登場。

等身大のプレイヤーである周央サンゴさん、健屋花那さんからは、現代のTRPGがどう見えているのだろうか──?

TRPGは夢を叶えてくれる──健屋花那&周央サンゴ流、現代的“TRPG沼”のハマり方

アドリブとダイスによって無限の物語を生み出す遊び、TRPG

そのはじまりは古く、1974年に世界初のRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』が発売された時代にまでさかのぼる。以来、50年にわたって時代を紡いできたTRPGだが、「最も盛り上がったのはいつか?」と問われれば──それは間違いなく今だ

海外では、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』をベースにしたRPG『バルダーズ・ゲート3』が数々の賞を総なめに。

日本においても、好きなキャラクターをつくり、物語を紡ぐというTRPGの性質が、キャラクターを軸とした創作活動の人気と合致。コロナ禍で家で過ごす時間が増えたことも相まって、プレイヤー数が激増した。

さらに、VTuber、ストリーマー、声優、アイドル、格ゲーマーなど多くのクリエイターが配信でTRPGをプレイし、その魅力を発信することで、さらなる盛り上がりを見せている。

本連載ではこれまで、ディズムさんやまだら牛さん、むつーさんなど、配信と結びついた新たなTRPG文化の仕掛け人、つまりゲームマスターたちへのインタビューを通して、その歴史や流行の理由を解き明かしてきた。

今回登場するのは、現代のTRPGを楽しむプレイヤーたる2人。にじさんじに所属するVTuberの周央サンゴさん、健屋花那さんだ。

等身大のTRPGプレイヤー2人が語る、キャラクターへの愛、創作の楽しさ。それを通して明らかになる、TRPGプレイヤーの等身大の姿とは。

目次

  1. 喧嘩も、沈黙すらも楽しい TRPGとの出会い
  2. TRPGはみんなでつくり上げるもの
  3. ”楽しく”遊ぶためのサンゴ&健屋流アドバイス
  4. 人生を変えられた『とあし』と『ヴェルネ』
  5. 周央サンゴと健屋花那が影響された人たち
  6. TRPGの可能性をひろげる企画『カタシロReflect』 
  7. 「TRPGは人生」これからも続いていく

喧嘩も、沈黙すらも楽しい TRPGとの出会い

──お2人とも、いつ頃からTRPGで遊ばれるようになったんでしょうか?

周央サンゴ 学校のお友だちと机を並べて遊んでたのがはじまりです! その頃は『パラノイア』とか「アリアンロッドRPG」シリーズで遊んでました。

本当にハマっていて「TRPGの合宿やろう!」とか「放課後TRPGやるから絶対今日の授業中にキャラクターシートを完成させてね!」ってやり取りをしてました。

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周央サンゴさん ©ANYCOLOR, Inc.

──オフラインセッションからのスタートだったんですね。

周央サンゴ そうなんです。だからオンラインセッションをはじめたての時は少し不安もありましたけど、やってみると楽しくて! 「どどんとふ()」で部屋をたてて遊んでいましたね。

※たいたい竹流さんが開発していた、Flashをベースとするオンラインセッションのサポートツール。かなりのシェアを誇っていたが、2020年にFlashのサポートが終了したのと共に、公式サーバーが閉鎖された。

──健屋さんはいかがでしょうか?

健屋花那 友だちのVTuber・コーサカから、ずっと「お前絶対TRPGやったほうがいいよ!」って勧められてたんです。そしたらサンゴちゃんが『狂気山脈 ~邪神の山嶺~』の配信に誘ってくれて。

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健屋花那さん ©ANYCOLOR, Inc.

健屋花那 その前に一度配信外で遊んでおくか、ということで『星の神話 エンドロール』を遊んだのが最初でした。

周央サンゴ 『狂気山脈』に誘ったのはンゴじゃないよ!

健屋花那 あれ! (Discordを見直す)あ、本当だ(笑)。

周央サンゴ よかった~! ンゴの大手柄になるところだった(笑)。 

そのセッションはンゴにとっても、配信では3回目くらいで。健屋さんとははじめましてのセッションで、黛灰さんも一緒でしたね。その頃は2人と全然話したことなくて、「ンゴがこのお2人と一緒に!?いいのかな!?」って思っていました。

周央サンゴさん、黛灰さん、健屋花那さんが参加した『狂気山脈』配信

健屋花那 わたしなんて人生で2回目ぐらいだったのに、いきなり黛さんとロールプレイで喧嘩してたもんね。

周央サンゴ ンゴは「(喧嘩ロールプレイ)キターー!」って思いながら見てました。

健屋花那 3人のキャラクターが全員、積極的にはしゃべらないタイプだったんですけど。キーパー()の夢咲刻夜さんがNPCの演技を含めて分かりやすく回してくれて。「こんなことまでやっていいんだ!」って感動しました。

※『クトルゥフ神話TRPG』における進行役(ゲームマスター)のこと。

周央サンゴ 3人が黙っちゃうことがあっても、その沈黙も含めて楽しめたというか、刻夜さんが楽しめるようにすごく工夫してくれたのを感じました。

周央サンゴ健屋花那 (夢咲刻夜さんへ)いつもありがとう~~~!

TRPGはみんなでつくり上げるもの

──お2人はロールプレイがすごく上手ですよね。そのTRPG力はどこで培われたんですか?

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